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年齢か、ステップか

  • 2016年11月15日(火) 12時00分


好走が目立つ4歳馬

 マイルCSの登録馬を見ていて気付くのが、3歳馬と4歳馬が1頭ずつという点である。3歳馬はロードクエスト1頭だけ、4歳馬はヤングマンパワー1頭だけ。

 この時期の重賞は年齢別成績を取ると「若いほど強い」という結果になりがちだが、マイルCSの場合はちょっと異なり、4歳馬は強いが3歳馬は最近苦戦している。過去10年だと3歳馬は[0-0-1-35]で、1番人気に推されたミッキーアイルやリアルインパクトも飛んでいる。一方で4歳馬は[3-5-4-25]。勝率・複勝率は3〜7歳の中で最高となる(数字の上では8歳馬が上回るが、4頭中の1頭が勝ったためなので比較対象にはしづらい)。

 3歳馬もかつてはアグネスデジタルやタイキシャトルが勝っているのだが、最近はどうも馬券にならない。4歳馬のほうは上位人気に推される馬の好走が目立ち、1〜5番人気に限定すると[3-4-3-8]。回収率は単144%・複135%だ。1〜3番人気馬は勝っていないのだが、4〜5番人気から優勝馬が出て回収率を支えた。

 こうなるとヤングマンパワーを買いたくなるが、今度は富士S組の成績が引っ掛かってくる。過去10年[2-2-1-45]で回収率は単55%・複33%。勝ってきた馬は[1-1-1-4]だから買えなくもないが……。

 ちなみに、富士S組はマイルCSのプレップレースとなった2000年以降通算でも[3-3-1-64]という成績なのだが、馬券に絡んだ7頭はすべて別々の年度。こういうことを書くと途端に例外が発生したりしそうだが、仮にヤングマンパワーを買うとしたら他に3頭いる富士S組は消しでいいということになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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