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ファンからのお願い「地方時代の真っ白いムチをまた見たいです」

  • 2016年11月15日(火) 18時01分
小牧太

ここでしか読めない“太節”が炸裂!


今回もユーザーからの質問特集です。先日、結婚式のエピソードを披露した川須騎手との「忘れられない出来事」から、白いムチを使わなくなった理由、さらには人気馬で内枠に入ったときの心構えまで、ここでしか読めない“太節”が炸裂!
(取材・文/不破由妃子)


白いムチを使うのを止めたのは…

──今回もたくさんの質問が届いています。まずは「川須騎手の結婚式のエピソードには笑わせてもらいました。川須騎手とは長い付き合いかと思いますが、忘れられないエピソードがあれば教えてください」というリクエストです。

小牧 彼はまだ20代やから、長い付き合いでもないやろ(苦笑)。忘れられない出来事といえば、以前にも話したけど、ふたりで温泉に行ったことやね。ちょうどふたりとも落馬で体に痛いところがあって、やっとこさ運転して行ったんですわ。でも、温泉に2時間以上入って、帰りにはふたりともシャキーン! としてたわ。

──お化けが出たとか出ないとかで、深夜に大騒ぎしたというアレですね。

小牧 そうそう、僕が酔っぱらって大騒ぎしたときや(笑)。あのときはふたりで飲んで、普段できないような話をようけしてね。その前には、高倉と川須と僕の3人で大山の牧場に行ったこともあるな。

──あ、川須くんと高倉くんから聞いたことがあります。温泉旅行については、確か高倉くんが「なんで僕も誘ってくれなかったんですか!」とすねていたような(笑)。あの二人は、以前から可愛がっていますよね。

小牧 いや、全然可愛がってないよ(笑)。だって、僕にしてみれば友達感覚やから、可愛がるとかそういうんじゃない。ついこの前も、川須夫妻と僕の行きつけの店にご飯を食べに行きましたわ。川須の競馬学校時代の教官も一緒にね。

──それはまた面白い組み合わせですね。

小牧 本当にたまたまなんやけど、その教官とは、お互い20代の頃からの付き合いでね。当時から彼はJRAの職員やったけど、僕が園田にいるときに友達になって。

──その方が、たまたま川須くんの教官だったと。

小牧 そうそう。最近は少なくなったけど、中央に移籍してきたばかりの頃は、彼としょっちゅう飲んでたわ。

──人の縁とは不思議なものですね。続いては、「先日、ムチへのこだわりについてお話されていましたが、小牧さんのムチといえば、地方時代に使われていた真っ白いムチがとても印象に残っています。また、あのムチを使っている小牧さんを見たいなぁと思うのですが、中央では使用禁止なのでしょうか? それとも自主的に使用を止められたのでしょうか?」という質問です。

小牧 白いムチねぇ、使ってたねぇ。懐かしいわ。あれはね、中央にきてから自主的に止めたんです。白いと同じ叩くのでも目立つでしょ? だから止めたんですわ。あとね…、障害の嘉堂さんも白いムチを使っていて、みんなに「嘉堂さんと同じやん」と言われたのがなんか嫌でねぇ。それで使うのを止めた(笑)。これ、書いといて(笑)。

──そういうキャラなんですね、わかりました(笑)。当時はこだわりがあって、白いムチを使っていたんですか?

小牧 いや、こだわっていたわけじゃない。昔の地方には、いろいろな色のムチがあったんですわ。緑のムチも使ってたな。今でもいろんな色があるよ。僕は黒ばっかりやけど。

小牧太

「嘉堂さんと同じやん」と言われたのがなんか嫌でねぇ。これ、書いといて(笑)



──続いては「スプリンターズS、秋華賞と、内枠に入った人気馬が負けました。やはり、人気馬であればあるほど、内枠からの競馬は難しいのでしょうか? 小牧騎手がライバルだったら、やはり内に閉じ込めてやろうと思いますか?」という質問です。

小牧 そりゃあ近くにいたら、フタをして出さんとこうとはするね。離れていたらどうしようもないけど。

──脚質にもよると思いますが、人気馬で最内に入るのはやはり嫌なものですか?

小牧 僕はロスなく運べる内のほうが好きやけどね。直線で前が開かんときもあるけど、それはもうしょうがない。それを恐れていたら何もできん。道中で閉じ込められたとしても、直線でバラけて出られるときもあるし、終始前が壁になって出られないこともある。それはもう競馬やから仕方がない。

──かといって、外に出せば出したで、それがロスになって負けることもある。どちらにせよ、文句を言う人は出てくるわけで。

小牧 まぁ、人気馬で負ければ、どんな批判をされても受け止めるしかないけどね。ただ、進路取りは、確かに読みやセンスもあるけど、それと同じくらい運もある。なんせ、相手は10頭以上いるわけやから。そのすべての動きを、毎回読み切ることなんて不可能や。
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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