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道営ホッカイドウ競馬開催終了

  • 2016年11月16日(水) 18時00分
道営ホッカイドウ競馬開催終了

予想以上の好成績だったホッカイドウ競馬


200億円超えは実に18年ぶりも…

 11月10日(木)をもって今年度のホッカイドウ競馬の全日程が終了した。すでに各媒体で取り上げられているように、今年は80日間で前年比20.4%増の203億5501万円を売り上げ、予想以上の好成績であった。200億円超えは実に18年ぶりのことだという。これで単年度収支は4年連続で黒字になる見通しである。

 最終日の10日(木)は、晴天に恵まれたが、この時期の北海道は、すでに晩秋というよりも初冬の気候になっている。日が沈むにつれどんどん気温は急降下し、メインレースの行なわれる時刻には-3度くらいまで冷え込んだ。

 それでも、今年最後の競馬を楽しもうというファンが集まり、門別にしてはかなり多い1365人が来場した。この人数になると、門別では二つあるスタンド内は混雑を極め、寒空の下、外での観戦を余儀なくされる人も少なくなかった。

 最終日には、2つの重賞が組まれ、11レースには「第4回ブロッサムカップ」(2歳牝馬、1600m)が、最終12レースには、伝統の一戦である「第59回道営記念」(2000m)が行なわれた。

 ブロッサムカップは、セイントアレックスを父に持つジュンアイノキミが勝利。石川倭騎手が手綱をとり、初の重賞制覇を果たした。勝ちタイムは1分44秒0。馬主は村上英範氏。米川昇厩舎。生産は新ひだか町三石・タガミファーム。収得賞金は461万円。

 道中、5〜6番手につけたジュンアイノキミは、楽な手ごたえのまま4コーナーを回ると残り200mを切ったあたりからスッと抜け出し、外から追いすがるラミングアタックに3馬身の差をつけて先頭でゴール板を駆け抜けた。

道営ホッカイドウ競馬開催終了

ジュンアイノキミが3馬身の差をつけ勝利

道営ホッカイドウ競馬開催終了

ブロッサムカップの口取り

 続く、今年度開催を締めくくる大一番の道営記念には、3歳以上の道営一線級15頭が揃った。人気は目下4連勝中のオヤコダカが1.9倍と一番人気で、今年、北斗盃と北海優駿の2冠を制しているスティールキング2.9倍がそれに続いた。

道営ホッカイドウ競馬開催終了

道営記念パドック

道営ホッカイドウ競馬開催終了

タイムビヨンドと五十嵐騎手

道営ホッカイドウ競馬開催終了

オヤコダカとタイムビヨンドのマッチレース

 レースは、最後の直線で、先行するオヤコダカをタイムビヨンドが捉え、マッチレースの末に2分の1馬身差をつけ、2分8秒2のタイムで同レースを初めて制した。

 タイムビヨンドは、父タイムパラドックス、母ブルーダイナ(その父カコイーシーズ)という血統の4歳牝馬。馬主は木谷ツヤ氏。堂山芳則厩舎。五十嵐冬樹騎手が騎乗。

 堂山調教師は2010年のオネストジョン以来の勝利となり、五十嵐冬樹騎手も2008年コンテ以来の道営記念制覇であった。2着はオヤコダカ、3着はジュエルクィーン。

 勝ったタイムビヨンドはこれで通算成績を24戦8勝とし、収得賞金は2958万円となった。

道営ホッカイドウ競馬開催終了

レース後のタイムビヨンドの息が白い

道営ホッカイドウ競馬開催終了

道営記念の口取り

 これで、ホッカイドウ競馬は今年度の全日程を終了したことになり、冒頭で触れたように、前年比20%増の203億円余を売り上げたことで、明るいムードのうちに無事に閉幕できたことになる。今年は、台風襲来などもあったが、開催そのものは一部レースを取り止めた(濃霧、台風による強風など)だけで済み、80日間を予定通り消化できた年であった。全体的には、まずまずの気候に恵まれたと言えるだろう。

 ただ、発売内訳は、インターネット・電話が前年比29.8%増の156億3961万円、率にして76%を占めたのが、何といっても大きな要因である。

 それに反して、他場への委託発売分は前年比0.8%減の25億4384万円、さらに、本場を含む道内の発売額は前年比5.2%の落ち込みで、21億7156万円にとどまった。本場のキャパが小さいのは今に始まったことではないので、ある程度致し方ない部分もあるが、それを補うべく全道に展開しているAiba(場外施設)の振るわない点が何とも気がかりである。

 入場人員は、本場を含めた道内の場外施設全てのデータとなっており、80日間で26万7539人、1日平均3344人である。前年よりも1日平均は156人の減で、少しずつファンの数が減ってきていることが窺える。

 道内売り上げの減少分を、ネットその他でカバーしているのが実態であり、この極端な他力本願体質から脱却できない限り、20.4%の売り上げ増とて、手放しでは喜べない。

 なお、ホッカイドウ競馬が初めて年間売り上げ200億円を達成したのは、今から43年前の1973年(昭和48年)のこと。この年は5月3日〜11月5日までの間の84日間の開催で、200億4829万円を売り上げたのであった。折からハイセイコーの中央入り、ダービー挑戦などの競馬ブームに後押しされたとはいえ、ホッカイドウ競馬もまた大いに賑わっていた時代でもある。

 当時と今とでは世相も異なり、同列には論じられないものの、インターネットも場外もなかった時代に、年間70万人もの入場者を集めていたというのはにわかに信じられない数字である。地理的ハンデがあること、周辺人口が少ない場所に競馬場があることは十分に承知しているが、理想的には、あくまで道民が基本的な部分を下から支える競馬であって欲しいと強く願う。

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岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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