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前走GI組の強さ

  • 2016年11月22日(火) 12時00分


今年はGII以下組にもチャンス?

 過去10年のジャパンカップ、JRA所属馬で前走GII以下のレースに出走し、かつここで馬券に絡んだ馬というのは08年1着のスクリーンヒーローしかいない。かつては有効だった京都大賞典→JCというローテも、最近は機能しづらくなっている。マル外が天皇賞秋に出走可能となったことも影響しているだろう。エルコンドルパサーやヒシアマゾンのような連対馬が出にくくなったぶん、全体の数も少なくなる。

 しかし今年の場合、前走GI組が少ない。そのぶんGII以下組にチャンスが回るのではないかと考えることもできる。

 除外予定馬も含め、今年の登録馬にJRA所属馬は18頭。そのうち前走で国内GIに出走してたのは6頭のみ。9頭がGII組、オープン特別が2頭、準オープンが1頭となっている。

 かつてはカク外が多かったぶん、JRA所属の前走国内GI組が6頭以下だったことは何度もある。ただ過去20年だと6頭以下は5回のみで、その馬たちがジャパンカップで残した成績は以下の通りだ。

2010年[1-1-0-4]※前走凱旋門賞のヴィクトワールピサが3着
2006年[0-1-0-4]※前走凱旋門賞のディープインパクトが1着、カク外ウィジャボード3着
2001年[1-1-0-4]※前走京都大賞典競走中止のナリタトップロードが3着
1998年[0-1-1-4]※マル外エルコンドルパサーが1着
1997年[0-1-1-4]※カク外ピルサドスキーが1着

 1〜3着の埋まっていないように見えるところも、前走が凱旋門賞だったりGIから来たカク外だったりすることを考えると、結局GII組はナリタトップロードとエルコンドルパサーだけ。しかも後者はいまよりマル外にレースの選択肢がなかった時代だ。

 こうしてみると、やはり前走GI組を重視するのがよいのではないだろうか。GII以下組が入るのはカク外が弱くなったぶんという勘定になる。ざっくり言って、前走GI組が2頭とGII以下組が1頭で3連複が決まる、くらいの想定で予想をするとよいのではないかと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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