◆明らかにハービンジャー向きの馬場 今シーズンの東京芝も首位種牡馬はディープインパクトの10勝ですが2位のハービンジャーは9勝。勝率はディープが12%に対してハービンジャーは倍の24%。単勝回収率も配当に応じた配分で購入した場合(たとえば、10倍なら1000円。100倍なら100円という配分)、ハービンジャーが158%。ディープインパクトは63%。今の東京芝は、明らかにハービンジャー向きの馬場。
ハービンジャーは現役時代、キングジョージを10馬身以上の大差で勝った馬。誇張、簡略化した表現を用いるならば「今シーズンの東京芝はキングジョージのような馬場」
ただし、馬券になったハービンジャー産駒は、すべて母父がサンデーサイレンス系ということは無視できません。「和風キングジョージ馬場」とでも表現するべきでしょうか。
ジャパンカップに出走するトーセンバジルは「和風キングジョージ馬場」には最適の血統馬。祖母はエヴリウィスパー。同母の仔にトーセンジョーダン。父が欧州血統のジャングルポケットでありながら、天皇賞秋をレコード勝ち。ジャパンカップでも2着。父欧州血統の馬を和風にマッチさせるには最上級の繁殖。
そういえば、今シーズンの開幕週に行われた毎日王冠も同牝系のヒストリカルが超大穴で3着。同一族のパルティトゥーラも今シーズンの東京芝で新馬戦を勝ちました。
なお、トーセンバジルは2012年のセレクトセール上場馬。急遽、目玉商品として追加上場され、ディープ産駒以外では(当歳で)唯一の1億円以上の値をつけた馬。高馬だからといって走らないのは競馬ではよくあることですが、牧場の特別な想いも感じたものです。
ディープインパクト軍の中では「和風キングジョージ馬場」に最も向いているのはディーマジェスティ。祖母シンコウエルメスは欧州の名血サドラーズウェルズ産駒。兄のジェネラスはキングジョージ勝ち馬。
菊花賞はスピードが要求される舞台でキングジョージ向きの血が足枷に。逆にいえばキタサンブラック、リアルスティールなどの母系が軽いおかげで菊花賞を走れた馬が力を出せない、タフな馬場になるほど有利。と書いておきながら、強さで両方走ってしまうことが多々あるのも競馬の難しいところですが。
さて、今シーズンの東京は、芝も面白い作りなのですが、今の東京はダートもかなり極端な馬場。「ブラッドバイアス血統馬券プロジェクト」では、今の馬場で有利な血統を毎週書いていますが、今シーズンの東京ダートは一貫して「エーピーインディ系とキングマンボ系に注目」と書き続けました。
エーピーインディ系もキングマンボ系も複勝回収率は130%越え。単勝回収率も配当に応じた配分をした買い方をした場合115%以上のプラス収支。徹底して狙えば、なかなかおいしい馬券が当たる馬場でした。
馬場状態によって有利な血統は存在するので「徹底して」特定の血統を狙うのは有効な馬券戦術ではないでしょうか。
ジャパンカップでハービンジャーが走るかはともかく、父ハービンジャーや同系の父ダンチヒ系の馬は週末の東京芝で何頭か馬券になるのではないでしょうか。
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