重賞データ分析 〜総論×各論トライアングル/小林誠

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トップは順当も2番手が大接戦!/阪神ジュベナイルF

2016年12月07日(水)18時00分

注目数:33人

■阪神ジュベナイルF(G1・阪神芝1600m外)フルゲート18頭/登録21頭


【特注データ】〜レースデータより〜


 阪神JFのデータで最も重視したいのが、前走で使った上がり3Fの「順位」である。理由はデータで一目瞭然で、勝ち馬だけでなく馬券に絡んだ馬のほとんどが、前走で「2位以内」の上がりを使っているからだ。昨年はメジャーエンブレムなど該当馬以外が上位を占めたが、末脚のキレが高いレベルで求められるレースであるのは間違いない。

 今年の登録馬では、クインズサリナ、ゴールドケープ、ジャストザマリン、ジューヌエコール、ソウルスターリング、ディーパワンサ、ラビットラン、リスグラシュー、ヴゼットジョリーが、条件をクリア。あとはここから、他のデータを使っていかに絞り込むかだ。レースデータで紹介している「キャリア(レース経験)」あたりと組み合わせると、好走馬がうまく抽出できそうである。

【コース総論】阪神芝1600m外 Aコース使用

・コースの要所!

★7〜9番人気や10〜12番人気など、人気薄の強さが目立っているコース。
★好走率が最も高いのはセンター。内外では外が優勢と内枠がやや不振。
★後方から追い込むのは厳しいが、速い上がりの重要性はきわめて高い。





 1番人気の信頼度は連対率45.6%、複勝率55.9%と「並以下」。全体的に人気薄の好走率が高く、7〜9番人気や10〜12番人気あたりは、かなりそそられる。13番人気以下で馬券に絡んだ馬が10頭近くいるように、かなり紛れるコースであるのは確実だ。思いきった人気薄から入る馬券で勝負するのも、大いにアリといえる。

 昔から謎なのが枠番。コース形態からすると内枠のほうがいいはずなのだが、外回りができた直後からなぜか成績不振なのだ。ひと頃に比べるとこれでもだいぶマシになったほうだが、それでも勝率、連対率、複勝率のいずれも、内枠である馬番1〜6番が最も低い。回収率の低さも目立っており、やや内枠不利と考えたほうが自然である。

 脚質については、とりあえず後方に置かれるとダメ。だからといって先行馬が優勢でもなく、成績は中団待機組とほとんど変わらない。クラスが上がると瞬発力の要求度も上がるので、「末脚のキレる中団待機組」から入るのが、効率は最もよさそう。中〜外の枠番に入った馬であれば、さらに期待できるはずだ。

【レース総論】阪神ジュベナイルF(G1) 過去10年

・レースの要所!

★勝ち馬はすべて5番人気以内。高配当を狙うならヒモ紛れが効率的。
★全体だと内外の差はないが、人気馬に関しては内枠のほうが好成績。
★脚質は差し優勢で、速い上がりがコースデータ以上に要求される。








 レースの平均配当は、単勝679円、馬連5854円、3連複5万5063円。2012年の大波乱(3連複49万馬券)で平均配当が大幅に底上げされているが、単勝や馬連の配当を見てのとおり、勝ち馬や連対馬はそこまで紛れない印象だ。人気サイドも相応に強いが、最も美味しいのは5勝7連対と絶好調である、4〜6番人気の中穴ゾーン。高配当を狙うなら、4〜6番人気→1〜3番人気を経由した3連複や3連単などが面白い。

 枠番に目立った差はないが、内枠がパッとしないのは相変わらず。平均人気が低いのもあるが、枠番値もマイナス圏と、高評価はしづらい。しかし、これを「5番人気以内」にすると、印象はガラリ一変。連対率は42.9%と非常に高く、3〜5番人気あたりで好走している馬が多いのもあって、回収率や枠番値も優秀な内容となる。コース形態や開催時期を考えると、こっちの結果のほうがしっくりくる。

 脚質は、コースデータよりも格段に差し優勢。信頼度の高さ、回収率の高さの両面から、中団待機組がベストだと断言できる。注目したいのが上がりが「3位」だった馬で、なんと1〜2位を上回る好内容。つまり、中団待機組のなかでも「やや前めのポジション」を取れる馬を選んだほうが、いい結果を呼び込みやすいと思われる。後方に置かれると期待薄であるのは、コースデータの傾向とまったく同じだ。

 それ以外では、「キャリア(レース経験)」も注目に値する項目。キャリア2戦の馬が優勢で、キャリア3〜4戦の馬が圧倒的に多いにもかかわらず、5勝で勝率18.5%をマークと、1着にくる確率が非常に高いのである。出走が叶いそうな登録馬では、エムオービーナス、シグルーン、ソウルスターリング、フェルトベルク、ヴゼットジョリーが、キャリア2戦組。オープン勝ち実績があるソウルスターリングとヴゼットジョリー、かなり期待できそうだ。

 あとは完全に「継続騎乗>乗り替わり」であることや、ファンタジーS組に代表される前走1400m戦出走馬の成績がイマイチであること、関東馬がけっこう強いレースであることなども、押さえておくべきポイントである。

【馬場&血統総論】


・現在の馬場
 開幕週からけっこう差しが決まっていた印象。速い時計も上がりも出る。

・天候予測
 曇り空が続くが降雨はなさそうな雰囲気。良馬場前提の予想で問題なし。

・注目血統
 ハービンジャー産駒◎、ダイワメジャー産駒○、マツリダゴッホ産駒▲

 2歳500万下のシクラメン賞で、上がり32秒7が計時された先週の阪神。完全な上がり勝負で、上がり2位の馬も33秒0の脚を使っているとはいえ、これはとんでもなく速い。開幕週ながら差しがよく届いており、「差し→先行」での決着が最も多かった印象。まだ2週目でもあり、傾向がガラッと変わるとは考えづらいので、今週もやや差し優勢くらいのバイアスだと思われる。

 血統面では「ディープインパクト産駒もキンカメ産駒もいない」のが注目点。内容が最も優秀なのはハービンジャー産駒で、信頼度、回収率ともに文句なしの高さ。総合力の高いダイワメジャー産駒とマツリダゴッホ産駒がそれに続く存在と、最近の芝のG1では本当に珍しい種牡馬ラインナップだ。血統評論家さんや血統予想家さんの意見に、ぜひ耳を傾けたい一戦である。

★出走登録馬・総論×各論

 無敗の重賞ウイナーや世界的超良血など、今年もなかなか面白いメンバーが登録してきた、阪神JF。21頭の登録があるが、ラビットランが回避予定でレディギャングは未勝利なので、抽選で除外されるのは1頭だけだ。netkeiba.comの予想オッズは、フランケル産駒のソウルスターリング、東京のアルテミスSを制したリスグラシュー、無敗の3連勝で勢いに乗るジューヌエコールという順番である。

 当データ分析がトップ評価するのも、1番人気になりそうなソウルスターリングだ。前走がオープンでの最速上がりで、キャリア2戦。さらに芝1800mからの距離短縮であることや、鞍上が継続騎乗予定であること、関東馬であることなど、プラス評価の項目がズラリと並んだ。この注目血統が、大一番でどのような走りを見せてくれるのか、本当に楽しみである。

 問題はこの先で、二番手〜五番手は大接戦。二番手評価は、デイリー杯2歳Sの勝ち馬であるジューヌエコールだ。前に行ける脚質でありながら3戦すべて最速上がりと、じつに安定感のある走りを見せている。インパクトには欠けるかもしれないが、それゆえに実績よりも人気にならないのが、こういうタイプ。前有利の展開にでもなれば、なおさら面白いはずである。

 三番手評価にヴゼットジョリー。新潟2歳Sからの久々であるのがどうかだが、中団やや前で流れにのって、最後もしっかりいい脚を使えるのは、このレースにピッタリ。人気も5番人気あたりになりそうで、キャリア2戦の重賞勝ち馬であるのも、大きなプラス材料である。和田ジョッキーらしい、ガッツあふれる騎乗に期待したい。

 四番手評価にリスグラシュー。未勝利を勝ち上がった2戦目のインパクトが強烈だったが、続く重賞のアルテミスSでも、圧巻の走りを披露した。まだ荒削りなところはあるが、潜在能力でいえば、ソウルスターリングともタメを張れそうな存在。プラス評価の項目の多さも文句なしで、あとは戸崎ジョッキーがどう乗るか次第だ。

 以下は、ディーパワンサ、レーヌミノル、クインズサリナ、サトノアリシアという評価の序列。ご覧のとおり、かなり順当というのが現時点での見立てだ。枠番による影響はそれほど気にならないので、あとはペースと展開がどうなるか。それなりに前が流れそうなメンバー構成でもあり、ヴゼットジョリー、リスグラシュー、ディーパワンサを上に取る手もありそうである。


■総論×各論・先週の馬券回顧



中京11レース チャンピオンズC(G1)
1着 08サウンドトゥルー
2着 02アウォーディー
3着 04アスカノロマン

素直に買えば当たってたヨネ(#^ω^)ビキビキ

まあ、もしカフジテイクが3着だったら2着→1着→3着でハズレて大惨事だったワケで、それよりはまだマシといいますか。あ、厳選予想で出してハズレた予想も「そのまんま」買っております。ハイペースになるという読みは合ってたんだけどなあ(遠い目)。

※コースと血統データは2012年以降、レースデータは2006年以降が集計対象です。
※枠番値は、当該枠番における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!
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コラムニストプロフィール

小林誠
小林誠
競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想を馬券総合倶楽部にて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。
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