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ディーマジェスティの全弟・ディーグランデが蛯名騎手でデビュー!

  • 2016年12月12日(月) 18時00分


【栗東】
◆ファッショニスタ(牝、父ストリートセンス、母アクアリスト、栗東・安田隆行厩舎)


 半姉スモーダリング(父パイロ)はダート短距離で3勝、半姉スピリットレイク(父Invincible Spirit)は芝とダートでそれぞれ1勝を挙げるなど、芝ダート問わず、短距離で活躍している。

 本馬は11月4日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩。ゲート試験合格後は坂路とCWを併用して調教されており、12月1日の坂路では4F52.6秒をマーク。12月7日のCWでは今週の朝日杯FSに出走予定のモンドキャンノと併せ馬を行い、追いかけてくる相手に最後は食い下がる動きを見せていた。「坂路でも終いしっかりした動きでしたし、CWでも追われてからしっかり。調教を重ねるごとにしっかりしてきましたね」と安田隆行調教師。デビューが予定されている12月17日(土)阪神ダート1400mでの走りもかなり楽しみになってきた。なお鞍上は川田将雅騎手が予定されている。

◆ルリオン(牝、父キングカメハメハ、母クロスウォーターII、栗東・野中賢二厩舎)


 半兄フミノメモリー(父Lemon Drop Kid)はダート中距離で3勝を挙げており、2015年セレクトセール1歳にて、2500万円で落札されている。

 11月3日に吉澤ステーブルWESTから入厩して、11月24日のゲート試験に合格。その後は12月に入って、1日と8日にCWで追い切られているだけだが、8日の3頭併せでは先行していたとはいえ、追いかけてきたウイングルイーズに手応え優勢で同入。時計は5F69.4秒と遅いが、動きは素軽くて追い切り本数が少ない現状でも十分に態勢は整っている。12月18日(日)阪神芝1800mを武豊騎手でデビューする予定。

 なお、全兄に2013年北九州記念を勝ったツルマルレオンや半兄に2015年小倉2歳Sを勝ったシュウジ(父キンシャサノキセキ)がいるファシルは、12月17日(土)阪神芝1200mを川田将雅騎手でデビューする予定となっている。

◆エイシンククルカン(牡、父Lawman、母TopekaII、栗東・西園正都厩舎)


 父は現役時代に2007年仏ダービーを勝っており、種牡馬としては2013年愛1000ギニーを勝ったJust the Judgeがいる。

 11月17日のゲート試験に合格しているが、1F目から12秒台のラップを踏み、2F目は更に加速。スタートセンスがあり、調教での乗り手の評価が高い。12月7日の坂路では4F53.3秒と水準の時計は出たものの、1F13.5秒と一杯に追われたにしては終いの伸びがひと息。このあたりには物足りなさも感じるが「実質2本目の追い切りで2F目と3F目に12秒台ですから、終い止まるのも仕方ありませんね。でもこのひと追いでもっと良くなってくるでしょう」と西園正都調教師。デビュー戦は12月17日(土)阪神ダート1400mを和田竜二騎手で予定している。

◆シゲルドーベルマン(牡、父エイシンデピュティ、母ブルーブルチャンネ、栗東・高橋康之厩舎)

 母系に芝で3勝を挙げているコスモカンタービレがいる血統で、2015年北海道サマーセール1歳にて、250万円で落札されている。

 ゲート試験合格後はCWでの追い切りを重ねているが、動きは追い切るごとに良化。特に12月8日のCWでの追い切りでは新馬を大きく追走して、きっちりと先着。時計は6F82.4〜5F66.7〜4F52.3〜3F38.8〜1F12.9秒と水準以上。デビュー戦は12月17日(土)中京ダート1800mを予定しているが、体力勝負なら初戦から楽しみ。なお、鞍上は幸英明騎手を予定している。

【美浦】
◆クロンヌ(牝、父ダイワメジャー、母ゴールドティアラ、美浦・菊沢隆徳厩舎)

 米国産の母は交流GI南部杯を含む重賞5勝、フェブラリーS2着などダート路線で活躍した。異父兄にゴールデンハインド(オープン特別2勝)、近親にステファノス(富士S、天皇賞・秋2着、クイーンエリザベス2世C2着、香港C3着)がいる。先週は前に目標を置く形で馬体を並べずに追い切られた。

「気性的にキリッとしたタイプだし、他の馬と併せるとズドンと行っちゃうようなところがある。そのあたりに気をつけてテンションを上げすぎないように調整してきたけど、だいぶ良くなってきた。いいスピードがありそうだし、うまく気持ちのコントロールが利けば楽しみ」と菊沢隆徳調教師。12月18日、中山の芝1600m(牝馬)を北村宏司騎手で予定している。

◆ザッツアマイン(牡、父ネオユニヴァース、母ザッハーマイン、美浦・国枝栄厩舎)

 米国産の母は交流GIIIクイーン賞2着の戦歴があり、中央と地方のダートで計10勝した。1歳上の異父兄マインシャッツはダートで現2勝。伯父に通算2勝、交流GIII北海2歳優駿3着のミスティックベルがいる。

「コース追いだとハミを取っていかないようなところがあるけど、動きは悪くない。いい馬っぷりをしているし、血統的にもダートは合うと思う」と国枝栄調教師。12月17日、中山のダート1800mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆ダイワエトワール(牝、父エンパイアメーカー、母ダイワスカーレット、美浦・鹿戸雄一厩舎)

 アグネスタキオン産駒の母はGI4勝(桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、有馬記念)の名牝。その産駒は現5歳のダイワレジェンド(4勝)、現4歳のダイワミランダ(2勝)が中央で勝ち上がっており、現3歳のダイワウィズミーも12月2日に地方(大井)で初勝利を挙げた。牧場で心身の成長を促しながら乗り込まれ、11月中旬に再入厩。この中山開催を目標に調整してきた。

「おとなしくて扱いやすいタイプ。だいぶ馬体が絞れてシャープになってきたし、はじめの頃に比べれば調教でも動けるようになっている。もう少し体が収縮できるようになればいいんだけどね。この血統は晩成気味なところもあるし、本当に良くなってくるのは先だと思う。あとは実戦に行ってどうかでしょう」と鹿戸雄一調教師。12月17日、中山の芝1800mを北村宏司騎手で予定している。

◆ディーグランデ(牡、父ディープインパクト、母エルメスティアラ、美浦・二ノ宮敬宇厩舎)

 今年の皐月賞を制したディーマジェスティの全弟。夏にゲート試験をパスしており、その後は牧場で成長を促しながら乗り込まれてきた。11月に再入厩してからは徐々に調教のピッチを上げ、ひと追い毎に反応が良化している。

「見た目の体つきも気持ちの面も兄とは違ったタイプ。気性的に前向き過ぎるところがあるけど、そういう意味では初戦から動けそう。この血統らしく、いい素質を感じさせる」と厩舎サイド。12月17日、中山の芝1800mを蛯名正義騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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