血統ビーム的・傾向と対策/亀谷敬正

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馬場を読むか。ディープの傾向に頼るか。人に頼るか…

2016年12月23日(金)19時00分

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◆機械的に買い続ければ良い種牡馬は偉大

 JRAで行われる芝2200m以上の古馬混合(GI)レースは、天皇賞春、宝塚記念、ジャパンカップ、そして有馬記念の4レース。過去5年で最も3着以内馬を出しているのは、やはりディープインパクト。全体の20%以上を占める9頭が14回馬券になっています。出走比率は約17%ですから、出走比率以上に走っているのです。(もちろん、G1にまで駒を進められること自体も、種馬としての能力の高さを示しているわけですが)

 そして、古馬混合のディープ産駒には特筆すべき傾向があります。先の4レースで馬券になった9頭のうち、5頭は「牝馬」なのです。さらに勝ち馬もジェンティルドンナ、ショウナンパンドラ、マリアライトとすべて牝馬。

 先の4レースで複数回、3着以内に入ったことがある馬もジェンティルドンナ、ショウナンパンドラ、デニムアンドルビーとすべて牝馬。2012年以降、ディープ牝馬は先の12レースのうち8レースで馬券対象馬を出しています。

 当コラムでも何度も書いていますが、「牝馬」の方が出世馬を出しやすい傾向が出る種牡馬は存在します。いわゆる「フィリーサイヤー」と呼ばれているのですが、実はディープインパクトは芝中距離のカテゴリーにおいては「フィリーサイヤー」なのではないでしょうか? ただしセールス上は牡馬のほうが牝馬よりも高く売れますから、影響力のある人ほどこの仮説は否定するかもしれませんが。

 さて、今年の有馬記念に出走するディープインパクト産駒は、ミッキークイーン、サトノダイヤモンド、サトノノブレス、デニムアンドルビー、マリアライトの5頭。なんと出走馬の3分の1も占めるんですねー。しかも、牡馬の古馬はサトノノブレスだけ。

「ディープ産駒は牝馬と若駒が狙い」と書いたところで、上位3頭中2頭ぐらい占めないと、あまり意味はないかもしれません。もちろん、上位独占も十分可能だとも思いますけれども。

 なお、先週の朝日杯FSは阪神JFに続き藤沢&社台で育成された馬が優勝。「血」を育む「人」の重要性を思い知りました。

 過去10年の有馬記念で最も馬券対象馬を出しているのは池江厩舎。同厩舎のサトノダイヤモンド、ミッキークイーンは若駒と牝馬のディープ産駒。ちなみに、ディープインパクトの現役時代の調教師は池江泰寿師の父、泰郎師。

 あとは、ディープに向く馬場なのか? を判断することが大事ですが、これでディープ産駒を本命にしないと「亀谷はコラムによって本命馬を変えている」と誤解されるかもしれませんからね(笑)。ということで、当コラムは、主に血統データのコラムですから、最終予想の本命馬を書くわけではないことを改めてお断りはしておきます。

 が、ディープ産駒をテーマに書いてしまった以上、仮に週末が「ディープ産駒に向かない馬場」でも「ディープに向く馬場であって欲しい」という願望込みで馬場を見ることになりそうなのが嫌です…サトノダイヤモンドは、現役時代のディープインパクトのように、馬場に関係なく馬券になれる馬だとは思いますが。

 そして、ここまでは、週はじめに書いておいた原稿。しかし、今週は金曜も競馬。入稿直前に競馬を見ると、明らかにロベルト向きの馬場で、ディープには合わない馬場。

 金曜中山5レースはアイルハヴアナザー産駒の1、2着で馬連約150倍。同種牡馬の産駒はミスプロとロベルトの血が走りやすいパワー馬場に強い血統。金曜と同じような馬場傾向なら、ロベルトと米国血統の配合馬、ゴールドアクター、ヤマカツエースに馬場自体は向きそうではあります。

 やはり、馬場を読まずとも機械的に買い続ければプラスになる種牡馬は偉大ですね。重賞では馬場を読んだつもりで、あえてディープをハズすと走られるのはよくあることですし。

 ということで、先週末のコラムを参考にされて、先週のダート1200mで50万馬券を取られた方はおめでとうございます。単行本「競馬研究所」にも書きましたが、ダート1200mは機械的に買えば儲かる種牡馬が出現しやすい条件ですからね。

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コラムニストプロフィール

亀谷敬正
亀谷敬正
血統馬券予想理論「血統ビーム」の提唱者。プロフィール詳細や前日予想は「亀谷敬正ホームページ」で(無料コンテンツ多数)。最新著書に「重賞ビーム2017」。

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