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ラブバレットにグレード制覇のチャンス/兵庫ゴールドトロフィー

  • 2016年12月27日(火) 18時00分


◆昨年出走取消の無念を晴らす

 昨年、無念の出走取消となったラブバレットが1年越しの挑戦となる。今年夏以降は昨年以上に充実していて、栗駒賞、岩鷲賞と連勝して臨んだクラスターCは、4コーナーでは手ごたえ十分のままダノンレジェンドを抜き去っていこうかという勢い。60kgを背負ってコースレコードにコンマ2秒と迫る好タイムで圧勝したダノンレジェンドはさすがに化け物級で、ラブバレットは6馬身離されたとはいえ、1分10秒1というタイムでの3着は十分に評価できる。青藍賞では2着だったが、マイル戦はもともと得意ではない。そして間隔を空けて臨んだ笠松グランプリが、オヤコダカを寄せ付けずレコード勝ち。ローテーション的にも無理がなく、中央馬は57kg以上という斤量差もあり、クラスターCで見せた能力を発揮できれば、念願のグレード制覇のチャンスはある。

 ノボバカラは今年だけでダートグレード3勝と充実。とはいえ東京盃、武蔵野Sではともに9着に惨敗しているように、馬群に包まれてしまうと能力を発揮できないという危うさもある。しかし今回は大外枠に入って包まれる心配もなく、2、3番手の好位につけて能力発揮なら勝機は十分。

 ニシケンモノノフは、今年オープンで2勝も、重賞では差のない2着が3回。その2着で先着されたのは、ダノンレジェンドとノボバカラが2回。対ノボバカラということでは、その2回と同じく今回も斤量は1kg差。とはいえそれぞれ1kgずつ重くなって、ノボバカラにとっては初めて背負う58kgということであれば、そこに逆転のチャンスはありそう。2歳時に兵庫ジュニアグランプリを制した舞台に3年ぶりに戻ってということでは、幸運もあるかもしれない。

 ドリームバレンチノは3年前に59kgでこのレースを制していて、昨年は59.5kgで2着。そして今年は、前が競り合った東京盃で中団から豪快に差し切り、9歳でもまだまだ元気なところを見せた。今回も昨年と同じ59.5kgだが、ほかにグレード勝ち馬がレーザーバレットとジャジャウマナラシだけだったという昨年よりもメンバーが充実しているだけに、楽な競馬にはならないだろう。

 勝ち星から3年以上遠ざかっているグレープブランデーだが、今年も東京スプリントで2着があったように、JpnIIIなら侮れない。

 地元のドリームコンサートは昨年のこのレースで勝ち馬からコンマ5秒差の4着という好走があり、1400m戦で2連勝中と好調で臨むだけに、上位に食い込む可能性も十分。

 笠松グランプリで2着と好走し、全国レベルの能力を示したオヤコダカだが、道営記念から中1週の笠松グランプリで目一杯の競馬をしてきて、ここで上積みというのも考えにくく無印とした。

◎ラブバレット
◯ノボバカラ
▲ニシケンモノノフ
△ドリームバレンチノ
△グレープブランデー
△ドリームコンサート

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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