▲落馬負傷から復帰する藤岡佑介騎手より、読者の皆様にメッセージ
ヴィクタープライムの分まで
こんにちは、藤岡佑介です。
10月22日の落馬負傷から2カ月、今月21日の調教から騎乗を再開することができました。改めまして、このたびの落馬では、たくさんの方にご心配、ご迷惑をお掛けし、本当に申し訳ありませんでした。
年明けの京都からレースにも復帰します。おかげさまで、「ちょっと無理をすれば年内に復帰できるかも…」というプランも出たほど順調に回復し、今はもう万全の状態です。
ケガをした直後の3週間は、絶対に足を地面に付けてはいけないということで、もどかしい日々が続きました。お見舞いにきてくれた息子や娘が、不用意にケガをした脚に寄り掛かったりするものだから、それはもう冷や冷やでした(笑)。
その間も上半身のトレーニングは欠かさずに行い、地面に足を付けるようになってからは、足の筋肉を戻すことに専念。ついでといってはなんですが、前回ケガをした箇所のケアもしっかりできたので、そのあたりは“怪我の功名”として前向きにとらえています。
入院直後は、やはりあの落馬事故で命を落としたヴィクタープライムを思い出すことが多く、本当に馬に異変はなかったのだろうか、本当に避けようのない事故だったのだろうかと、何度も思い返しました。騎手をやっている以上、避けられない悲劇があることは重々承知していますが、いざ直面すると本当につらいものです。その死を無駄にしないためには、自分自身が騎手として成長すること。それしかないと思っています。
浜中の斜行、四位さんのGI勝利に思うこと
そんなことを考えながら毎週競馬を観ていたのですが、マイルCSでつくづく思ったのは、大きな落馬事故につながらなくて本当に良かったということ