ねぇさんのトレセン密着/花岡貴子

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2016年はいろいろあり過ぎました

2016年12月29日(木)19時00分

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 よく書くことですが、競馬の世界にいるとアッというまに一年が過ぎてしまいます。この一年を振り返ってみると、世間で起きていることはあまりに想定外のことばかりで改めてビックリしているのですが、競馬サークルにおいてはわりと想定どおりの出来事が多かった気がします。

 まず、わかりきっていたこととしては、松田博資厩舎の解散ですね。わかりきっていたことですが、実際になくなってしまうと本当に寂しかった。池江泰郎厩舎が解散したときも途方にくれる喪失感がありましたが、それと同じくらいの虚無感がありました。


 とくに、池江泰郎先生はその後馬主になられたりしていろんな場面でちょくちょくお会いするのですが、松田博資先生はすっぱりと競馬サークルからも離れてしまわれたので引退した翌日にパーティでお会いして以降、全くお会いしていません。それも想定していただけに解散の翌日、馬たちが厩舎から出ていく日に『もう先生ともお会いできないな』と思ったら涙が止まりませんでした…。

 松田博資先生には馬づくりのことからどれだけ毎日こつこつ自分の役目を果たすことが大切かという人生訓まで、本当にいろんなことを教わりました。今でも感謝の気持ちでいっぱいです。そして、またそんな気持ちにさせてくれる調教師と巡りあいたいと思う今日このごろです。

 3歳クラシックは想定通りでした。2015年の後半、年も押し迫ったころ、来年の注目馬として気にしていたのはマカヒキとサトノダイヤモンド。


 マカヒキはデビュー戦の時点で担当の大江助手からも期待の高さを伺っていましたし、何よりたたずまいが全然違いました。オーラってやつでしょうか。とくに弥生賞のあたりで醸し出していた雰囲気は忘れられませんね〜。マカヒキはどんな場面でも適当に遊びの部分を残しつつも、落ち着いているのがすごいと思います。ただ、凱旋門賞では少しエキサイトしていたようですね。あの淡々と朗らかなマカヒキがそんなになっちゃったなんて全く想像できません。それが凱旋門賞の独特な雰囲気によるイレギュラーなものなのか、それともそういう馬に変わっちゃったのか。もうすぐ栗東にかえってくるかと思うので、しっかり見ておきたいと思います。

 サトノダイヤモンドは購入時に池江泰郎先生がアドバイスされた馬ということで、たびたびお話は聞いていました。


 この馬もいつも冷静で、コンスタントに状態をキープするタイプです。春はまだ完成途上ということで結果を出し切れませんでしたが、身が入った秋以降は一変しましたね。厩舎に見に行っても、マカヒキより少し大人びたかんじで、淡々としていて。ほんと、優等生なんですよね〜。来年は凱旋門賞を大目標に調整が進められていくようですね。かねてから池江泰寿先生は凱旋門賞で優勝した者だけが乗れる馬車に父である池江泰郎先生を乗せてあげたい、と話しています。2017年はそれが現実となって欲しいです。

 キタサンブラックは本当に強くなりましたね。あのブラックタイドの子供がここまで強くなるとは、嬉しい想定外でした!


 そして、取材するたびに笑顔あふれる清水師からのキタサンブラック愛にやられっぱなしです(笑)。そして、池江泰郎厩舎出身の馬たちが素晴らしい子供たちを出していることをとても嬉しく思います。先日も先生をはじめとした元池江泰郎厩舎の方々と集まる機会があったのですが、皆さん口をそろえて「やんちゃな馬が多くて大変だったなぁ。でも、そういう馬が走るんだ」と話していました。ブラックタイドも乗り手をかなり困らせたツワモノでしたから。

 もうひとつ、想定外だったのは女性騎手・藤田菜七子ちゃんフィーバー。本人とは何度かお話する機会がありましたが、一生懸命ないい子でした。ただ、このフィーバーにはいささか戸惑ったんじゃないかな。来年はフィーバーもやや落ち着くでしょうから、腰を据えて技で客を喜ばせる騎手に育って欲しいものです。


 ともあれ、2016年も皆様お世話になりました。2017年も幸多い一年になることをお祈りしております。
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コラムニストプロフィール

花岡貴子
花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)

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