スマートフォン版へ

狙うべきは上昇の見込める若いグループ/中山金杯

  • 2017年01月04日(水) 18時00分


渋いベテランにもチャンスは十分にあるが…

 同じ波乱必至のハンデ戦でも、京都金杯は京都のマイル戦ゆえ、求められるのはスピード能力。したがって、過去10年、7歳以上のベテランホースの成績は著しく悪く【0-2-3-46】。中でも8歳以上馬は3着もない。

 一方、中山金杯は京都よりタフな中山コースの2000m。渋いベテランにもチャンスは十分にあり、過去10年、7歳以上馬は【3-3-1-58】。凡走も多いが、連対馬の数は、明け5歳馬と同数であり、4歳馬や6歳馬を上回っている。

 ただ、今年は13頭のうち、半数近い6頭が7歳以上馬。最近のパターン通りではあるが、レース全体のレベルに疑問が付きかねない組み合わせになった。ベテラン侮れずとはいえ、狙うべきは上昇の見込める若いグループだろう。

 4歳ストロングタイタン(父リーガルランサムは、フォーティナイナー直仔のディストーティドヒューマー産駒)から入りたい。3連勝中で今回が格上がりというのは死角でも、前回の1600万特別2000mは数字以上の圧勝だった。

「やがては大きいところを狙える馬」と期待する川田騎手は、負担をかけないよう大事に乗っていた。直線に向いて勝利を確信すると、気を抜いてはまずいので気合をつけるように追ってはいたが、軽く追っていただけ。実際には馬なりにも近い快勝だった。だから、2000m「1分58秒6」も、上がり34秒9も京都とすればとくに目立つものではないが、2開催の後半になり高速馬場ではない。

 その1600万特別(修学院S)の直後が、クイーンズリング、ミッキークイーン、マリアライトなどの出走していた2200mのエリザベス女王杯GI。レベルはかなり高かったと思えるが、2000m通過は「2分01秒5」だった。

 とすると、レースの流れはともかく、楽々と2000mを1分58秒6で乗り切ったストロングタイタンが、GI級の相手なら別だが、中山金杯に狙いを定めるオープン馬に見劣るとは考えにくい。

 目下絶好調に近い6歳ツクバアズマオーと、本気で走らないため舌を縛って出走するはずのマイネルフロストの2頭が相手本線。穴馬は、昨年も一昨年もこの時期に調子を上げたライズトゥフェイム

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング