渋いベテランにもチャンスは十分にあるが…
同じ波乱必至のハンデ戦でも、京都金杯は京都のマイル戦ゆえ、求められるのはスピード能力。したがって、過去10年、7歳以上のベテランホースの成績は著しく悪く【0-2-3-46】。中でも8歳以上馬は3着もない。
一方、中山金杯は京都よりタフな中山コースの2000m。渋いベテランにもチャンスは十分にあり、過去10年、7歳以上馬は【3-3-1-58】。凡走も多いが、連対馬の数は、明け5歳馬と同数であり、4歳馬や6歳馬を上回っている。
ただ、今年は13頭のうち、半数近い6頭が7歳以上馬。最近のパターン通りではあるが、レース全体のレベルに疑問が付きかねない組み合わせになった。ベテラン侮れずとはいえ、狙うべきは上昇の見込める若いグループだろう。
4歳
ストロングタイタン(父リーガルランサムは、フォーティナイナー直仔のディストーティドヒューマー産駒)から入りたい。3連勝中で今回が格上がりというのは死角でも、前回の1600万特別2000mは数字以上の圧勝だった。
「やがては大きいところを狙える馬」と期待する川田騎手は、負担をかけないよう大事に乗っていた。直線に向いて勝利を確信すると、気を抜いてはまずいので気合をつけるように追ってはいたが、軽く追っていただけ。実際には馬なりにも近い快勝だった。だから、2000m「1分58秒6」も、上がり34秒9も京都とすればとくに目立つものではないが、2開催の後半になり高速馬場ではない。
その1600万特別(修学院S)の直後が、クイーンズリング、ミッキークイーン、マリアライトなどの出走していた2200mのエリザベス女王杯GI。レベルはかなり高かったと思えるが、2000m通過は「2分01秒5」だった。
とすると、レースの流れはともかく、楽々と2000mを1分58秒6で乗り切ったストロングタイタンが、GI級の相手なら別だが、中山金杯に狙いを定めるオープン馬に見劣るとは考えにくい。
目下絶好調に近い6歳
ツクバアズマオーと、本気で走らないため舌を縛って出走するはずの
マイネルフロストの2頭が相手本線。穴馬は、昨年も一昨年もこの時期に調子を上げた
ライズトゥフェイム。