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前回の内容はパワーアップの証拠/ポルックスS

  • 2017年01月06日(金) 18時00分


上がり馬、上昇馬向きのレース

 設定ベースの低い賞金別定のオープン特別なので、ちょっと獲得賞金があるとすぐ58キロ級になってしまうため、実力(実績上位)馬は出走してこない。

 当然、出走馬全体のレベルは高くない。1600万条件を勝ったばかりの上がり馬、上昇馬向きのレースであり、さすがにここが大きな目標という馬はいない。

 オープンに巻き返してきた5歳センチュリオン(父キングカメハメハ)は、ここまで中山のダート戦は1800mにしか出走したことがなく、全5勝を中心に、中山ダート1800mには【5-1-0-3】の記録がある。勝つか凡走かのやや極端な成績は、揉まれて置かれるレースになったりすると危ないことを示しているが、ここは行きたい馬を行かせて、好位3〜4番手追走が可能な相手だろう。追走にスタミナをロスするような厳しい流れも、まずない。

 前回の北総Sは前半1000m通過64秒1のスローになり、後半尻上がりにラップの上がる流れ「12秒5-12秒2-12秒1=36秒8」だったが、それまでは歓迎ではなかった中団の馬群で我慢し、どの馬も脚があった中、一頭だけ「36秒2」を記録。上がりの勝負なのに一気に2馬身半も抜け出してみせた。これまでとはひと味違ってパワーアップの証拠である。

 母ハンドレッドスコア(父ホワイトマズル)の半弟タイムズアロー(父タイムパラドックス)は、JRA→公営を通じての全8勝をダートだけで記録するように、最近はきわめてダート色の強い一族になったファミリー出身。早熟系ではないので成長力が身上である。

 実績上位のジェベルムーサバスタータイプは軽視できないが、実力馬ほどここは叩き台のトーンも否定できない。そういうレースなので、上がり馬ピットボスを相手の中心に、以下伏兵という形にしたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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