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現在のちょっとタフな中山の芝コース向き/カーバンクルS

  • 2017年01月20日(金) 18時00分


◆前回こそ凡走でも、陰りはまったくない

 次週に重賞「シルクロードS・京都芝1200m」を控えたオープン特別とあって、全体レベルはあまり高くない組み合わせ。さらには、12頭立てで10頭までが6歳以上馬(うち4頭は7歳以上馬)でもある。

 立て直してきたオメガヴェンデッタ(父ゼンノロブロイ)が狙える。年が明けて6歳馬となったが、再三の休養をはさみながら大事に使われているから、まだ通算20戦【5-1-4-10】。疲れがでた前回こそ凡走でも、陰りはまったくない。

 ゼンノロブロイ産駒で、母はスワンSなど10勝もしたビハインドザマスク(父ホワイトマズル)。母はホワイトマズルの父ダンシングブレーヴの爆発力、ときに一本調子の先行力を受けて短距離で大活躍したが、本質的に快速系ではない。

 ゼンノロブロイも本人は万能型だったが、産駒は中途半端なタイプが多く、期待ほどは成功していない。オメガヴェンデッタにはミスタープロスペクターの「S4×M3」のクロスが生じたのでスピードレース向きだが、1200mなら持ち時計通り「1分08秒台」で決着するようなレースを歓迎するタイプで、まさに現在のちょっとタフな中山の芝コース向きである。

 つい1年前はミッキーアイル、サトノアラジンなどと接戦を展開していたようにランキングをつけるなら文句なしに一枚上だろう。立て直して軽快に動いている。ポン駆けは得意。新馬を含めこれまで2ヶ月半以上の休み明けは計6回あるが、昨春のGII京王杯SCで「0秒4」差の6着にとどまったのがもっとも良くない成績で、ほかは「0秒1〜0秒3」差以内に好走している。

 怖いのは上昇中の4歳ナックビーナス(父ダイワメジャー)くらいで、1200m1分08秒台後半で乗り切っていた内容で勝ち負けに持ち込めるはずである。速い馬がいないから、意外と楽に好位追走となりそうでもある。

 ナックビーナスと、中山ではまず崩れないローズミラクル(父フジキセキ)が大本線。クリスマスコスモドームサドンストームを3着候補に決め打っての馬券にしたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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