◆中山の2200mがどんぴしゃ合っている可能性 古馬重賞でエアスピネル、ミッキーロケットが二週続けて勝ち、現4歳馬に逸材が多いこと、どんどん世代交替が進んでいることを伝えている。ただ、このAJCCは、最近10年間の馬券に絡んだ計30頭のうち、約3分の2の「19頭」までが6歳以上馬であり、19頭の中に「12頭」も7歳以上馬がいる。
ベテランとなったオープン馬は、悠然と春を待っている立場ではないということか。微妙な距離も関係していそうである。ただ、流れからして、17頭中にたった2頭の4歳馬「
ミライヘノツバサ、
ゼーヴィント」は、能力以上に売れそうに思える。あまり年齢にはとらわれないで検討したい。
昨年、0秒2差の3着に最速の上がり34秒5で突っ込んだ
ショウナンバッハ(父ステイゴールド)の距離適性に注目したい。当時はオープンに出世して2戦目。
勢いに乗っていたこともあるが、この時期にしては好時計「2分12秒2」が示す通りの好内容だった。
あのあと結果が出ていないが、好調とは思えなかった昨秋のオールカマーは、2分12秒3で勝ったゴールドアクターから0秒4差だった。上がり34秒3はまたまたメンバー中の最速である。
中山の2200mがどんぴしゃ合っている可能性がある。この2回の2200mでの記録の中身は、ペースも馬場状態も異なるとはいえ、人気のミライヘノツバサの前回、ゼーヴィントの2走前のセントライト記念2着、
タンタアレグリアがキタサンブラックの0秒2差に善戦したセントライト記念(5走前)の記録も、高速の京都で
シングウィズジョイがエ女王杯を2着した記録も上回っている。
今回は珍しく、順調に乗り込めた。初ブリンカーも装着してきた。この時期は馬場状態もステイゴールド産駒向きなので、中山金杯のツクバアズマオーを筆頭に、ステイゴールド産駒はJRAの芝で今年に入ってもう6勝もしている。遅咲きの産駒が珍しくないから、うち3勝が6歳馬によるものである。乗り替わる松岡騎手も(ムチの使用回数が制限されたことも絶好の契機となって)、本来の松岡正海騎手に戻って、いま絶好調に近い。前半はスローでも早めにスパートして出るタイプがいるから、展開の不利もない。
弟のディープインパクトの大活躍が、いつしか兄のブラックタイドを覚醒させたのと同じように、弟キタサンブラックの大活躍が、兄ショウナンバッハの目を覚ますことになるかもしれない。