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2歳世代からはじまった新制度(須田鷹雄)

2017年01月24日(火)18時00分

注目数:20人


◆先行して籍がつく馬は増える

 今年の2歳世代から、競走馬の減価償却が変わることになった。その仕組みをここで仔細に説明する余裕はないが、馬そのものに関する償却開始のタイミングが早まるだけでなく、これまでは資産として積みあがっていた後期育成の預託料も実態に合った処理が可能となる。

 ちなみに新制度を利用するためには入厩先が決まっていることが必要だが、その際に通常の競走馬登録とは違って厩舎の「枠」を消費することはない。なので、少しでも節税したい個人馬主、特に本業による儲けが馬による損を上回っている馬主は、こぞってこの新制度を利用するのではないかと想像していた。

 しかし、フタをあけてみるとそこまでの勢いではなかった。まあ、初物なので基準があるわけではないが……。この原稿を書いている時点で、馬名も厩舎も決まっているJRAの2歳馬は413頭。この他に厩舎先行でまだ馬名が入っていない馬もいるが、正直、1000頭レベルを想像していた。

 ちなみに、セリ馬で登録されている中で一番値段が高い馬は、灯台下暗し、カレンエクスカリバ(牡/父ロードカナロア・母フィヨルドクルーズ・平田)だった。5000万円台はもう1頭、ロクセラーナ(牝/父キングカメハメハ・母ライフフォーセール・角居)。これらを含めてセール3000万円以上馬は13頭が馬名・厩舎ともに明示されている。

 意外だったのは法人による登録も多いことで、ノースヒルズやビッグレッドファームは大挙登録されている。

 各馬主会は周知に努めているはずだが、それでも新しい制度だけに行き渡らなかったか、それとも意外にニーズが無かったか(そんなはずはないと思うが……)。それでもまあ、先行して籍がつく馬は増えるわけで、そのぶん産地馬体検査の受検馬はさらに減ってきそうだ。2017年は実施が決まっているが、いずれは廃止されるだろう。その過渡期には、かつてのサンチバのような「本当に北海道デビュー狙いなので、情報価値がある」という状況が一瞬戻ってくるかもしれない。
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