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次回ブッシー祭りはいつ開催? ブレない男、武士沢友治

  • 2017年01月24日(火) 18時00分
武士沢友治

2016年福島記念で久々の重賞制覇を飾った武士沢友治騎手にインタビュー(撮影:原山 実子)



1頭1頭丁寧に接して、結果に繋がるようにしていきたいです

赤見:ちょっと時間が経ってしまいましたが、マルターズアポジーでの福島記念制覇、おめでとうございます。

武士沢:だいぶ経ちましたね(笑)。ありがとうございます。

赤見:2008年、アルコセニョーラで新潟記念を勝って以来久しぶりの重賞勝ちでしたけれども、勝利インタビュー、淡々としていましたよね。それがすごく印象的でした。

武士沢:いやあれはね、一番誤算だったのは、基本的にあの時期の福島寒いでしょ?

「みなさん、寒いところありがとうございます」って言おうとしたんですけど、その日全然寒くなかったから、「寒くなくてよかったですね」って切り返しちゃったんです。そしたら、シーンって…。あれ? 何この空気ってなりました(笑)。

武士沢友治

勝利騎手インタビューでは「あれ? 何この空気ってなりました(笑)」(撮影:原山 実子)


赤見:久しぶりの重賞ですねっていう質問には、「ピンとこない」というコメントでしたけれども。

武士沢:まぁ、久しぶりの重賞って言っても勝ちは勝ちだから。もちろん重賞っていうのは嬉しいけれど、勝つっていう感覚はどのレースも同じなので、「久しぶりの重賞だ〜」みたいな感覚はなかったんです。ただやっぱり、勝ったあとの反応は大きいですね。周りから「おめでとう」って言ってもらって嬉しかったです。コツコツとずっと積み重ねて来て、それがいつ重賞勝ちっていう一つの結果に結びつくかはわからないんでね。めぐり合わせもあるだろうし、オーナーや調教師の一言でも変わりますから。そういう中で勝てたことは、本当によかったです。

武士沢友治

久々の重賞勝利に「周りから『おめでとう』って言ってもらって嬉しかったです」(撮影:原山 実子)


赤見:福島とは相性がいいのではと感じるんですが、ご自身ではいかがですか?

武士沢:う〜ん、どこでもいいですね、勝てれば。僕が好きっていうか、その馬の得意な場所ならどこでもいいんですよ。東京が得意な馬、福島が得意な馬、いろいろ違いますからね。

赤見:ご自身では、好きな競馬場、得意な競馬場というのはない?

武士沢:それは自分では思ったことないですね。その馬その馬に合った場所で勝たせてもらっているので。

赤見:前に、得意な脚質の馬は? って聞いた時も、「その馬に合った脚質」って言う答えでしたし、本当に馬ありきなんですね。

武士沢:そうですね、結局逃げが好きとか、追い込みが好きとかっていっても、走るのは馬なので。これまで乗せてもらったたくさんの馬たちのお陰で、そういう考えになりました。僕は追い込みのイメージがあるみたいだけど、追い込みにはこだわってないですから。追い込みが多いのは、前にも言いましたけど、ちょっと能力的に足りないのを補うために、前半で無理をしないで、最後にどれくらい脚を使えるかを試していって、その末脚の距離を徐々に伸ばしていくイメージで乗っているので。マルターズアポジーみたいな馬なら、僕でも逃げますよ(笑)。

赤見:そろそろ、大穴を開ける季節じゃないですか?

武士沢:そうですかね? 少しずつやって来たことが、状態の良さや展開一つでポンと結果に繋がって来るので。自分ではいつでもって思っているけど、なかなか難しいですよね。常にチャンスがあれば、どんな馬でも狙っていますよ。

赤見:2016年を振り返るとどんな一年でしたか?

武士沢:勝てる時期と勝てない時期の差が激しすぎる! まぁ、自分らしいって言ったら自分らしいんですけど。その中でも、考えを曲げないで、自分の形を崩さないで来られました。これは去年に限ったことではないですけど。

赤見:ブッシー祭りは、どういうサイクルだと思います?

武士沢:なんだそれは(笑)。

赤見:わたしの周りでは、武士沢さんの好調期をそう呼んでいます。

武士沢:なるほど(笑)。え? いつですかね。その時にいい馬が当たれば、当たればって言うのはおかしいか、馬の成長時期もあるだろうし…いつ来るかわからないです。自分の中でも今来ているなっていうのは感じるから、今じゃないなっていうのもありますし。

武士沢友治

ブッシー祭りについては「馬の成長時期もあるだろうし…いつ来るかわからないです」(撮影:原山 実子)


赤見:ご自身でも感じますか?

武士沢:感じるでしょ。やっぱり若馬で活躍するっていうのが、今の状況では難しいというか、2歳の早い時期にみんな使っちゃうから、良くならないまま上がっちゃう馬も多いでしょう。そういうのはもったいないなって思うけど、競馬の流れも変わってきているし、いい悪いではなくてね。レースに乗ったら全力で騎乗しますけど、まだ馬の成長が付いて来てなければ、その時結果を出せても次には繋がらないし。基本的にいい馬はトップの人が乗って、その中でも自分に縁があって乗せてもらった馬には、少しでもいい結果を出したいし、少しでもその馬の能力を出せるようにしてあげたいと思っています。

赤見:では、2017年の抱負をお願いします。300勝も目前ですね!

武士沢:数字にはあんまりこだわっていないけど、さっきも言ったように、乗せてもらった馬たちには1頭1頭丁寧に接して、結果に繋がるようにしていきたいです。僕自身のことは…とりあえずケガなくいければいいですね。

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常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

赤見千尋
1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミックシリーズ」の「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍中。

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