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スピード能力が衰えたところはない/根岸S

  • 2017年01月28日(土) 18時00分


◆楽に好位につけられるのが大きな強み

 まだまだ衰えというほどの陰りはない芦毛の9歳馬タールタン(父タピット)の快走に期待したい。

 次はフェブラリーSという馬ではなく、東京ダート1600mは【0-0-1-0-3】にとどまる。しかし、同じ東京ダートでも1300〜1400mなら【3-4-2-2-0】。すべて4着以内に好走している。昨年、モーニンの0秒1差の2着(1分22秒1)など、これまで東京ダート1400mには「1分21秒〜1分22秒台」の記録が計5回あり、そのうち3回までが8歳の昨年だった。もう得意の東京ダートには6年連続の出走になるが、4-5歳時よりスピード能力が衰えたところはなく、むしろ以前よりしぶとくなっている。

 父タピットはもう3年連続北米リーディングサイアーに輝くなど、世界の頂点に立つ種牡馬らしく、ラニや、ベルモントSを制した同期のクリエイター(もう種牡馬として輸入され、表記はクリエイターII)のような長距離OK型もいれば、このタールタンのような短距離型もいて、とにかくタフ。2012年のフェブラリーSを制したテスタマッタは8歳時に根岸Sに出走している。ラニの米3冠すべてに出走も、ケタ違いにタフなタピット産駒だからであった。

 東京ダートの1400mなら、楽に好位につけられるのが大きな強み。タールタンにとっては春の最大の目標がここ。仕上げに不安はない。再三乗り替わってきたが、東京ダート1400mで北村宏司騎手とは、【0-1-1-0】。インに突っ込んでも伸びる。

 この距離なら確実に伸びるカフジテイク(父プリサイスエンド)が最大の強敵。ほかにも有力候補が並ぶが、穴馬は上がり馬のブルミラコロ(父キンシャサノキセキ)。デキの良さが光っている。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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