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両重賞とも好走馬の傾向に合う馬は多くない

  • 2017年01月28日(土) 20時00分



 前回1月22日のWIN5は2677万1430円の高額配当決着。7133万6440円の配当が飛び出した前々回1月8日と同じく、5レース中3レースで単勝7番人気以下の伏兵が優勝を果たしました。昨年12月11日から今年1月5日までの5回がいずれも百万円未満の決着だったのとは対照的ですね。“オカルト”の範疇に入る話かもしれませんが、こういった配当の流れはある程度の期間に渡って続くような印象があり、今回以降の買い目作りに反映させた方がいいような気もします。

 ただ、明日1月29日のWIN5は総出走頭数が61頭、総組み合わせ数が24万3360通り(土曜16時現在)。発走までに出走取消等がない(=総出走頭数や総組み合わせ数が減らない)としても、過去313回のうち今回よりも総組み合わせ数が少なかったのは12回だけです。なお、総組み合わせ数が30万通り未満だった回は過去にちょうど30回あり、そのうち15回は40万円未満の低額配当で決着しました。ここ2回の波乱を気にせず理詰めで考えるならば、極端な高額配当が飛び出す可能性は低いと見るべきでしょう。

◆根岸Sはカフジテイクとキングズガードに注目

 1レース目は4歳以上1600万下、ハンデキャップ競走の松籟S(京都10R)。実績上位のアルター、4歳のジュンヴァルカンあたりが上位人気に推されると思います。

 2レース目は4歳以上1600万下、ハンデキャップ競走の節分S(東京10R)。3連勝中のグレーターロンドンらが注目を集めそうです。

 3レース目は4歳以上1600万下の長篠S(中京11R)。前走で上位に食い込んだオーヴィレール、フィドゥーシアあたりに支持が集まるでしょう。

 4レース目は4歳以上GIII、ハンデキャップ競走のシルクロードS(京都11R)。土曜16時の時点ではセイウンコウセイ、ソルヴェイグ、ダンスディレクター、ネロらが上位人気グループを形成していました。

 5レース目は4歳以上GIIIの根岸S(東京11R)。こちらは土曜16時の時点だとカフジテイク、ベストウォーリア、ベストマッチョあたりが人気を集めています。

[伊吹式WIN5ランキング 2017年01月29日版]

1位 中京11R 8.オーヴィレール
2位 京都10R 4.アルター
3位 東京11R 14.キングズガード
4位 東京10R 5.グレーターロンドン
5位 京都11R 5.ソルヴェイグ
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 京都11R 10.ネロ
7位 東京10R 8.チャンピオンルパン
8位 東京11R 3.カフジテイク
9位 京都10R 3.ストンライティング
【以上すべての馬を買うと16点買い】

10位 中京11R 7.キタサンラブコール
11位 京都11R 11.セイウンコウセイ
12位 東京10R 2.レッドライジェル
13位 東京11R 11.タールタン
【以上すべての馬を買うと108点買い】

14位 京都10R 2.ジュンヴァルカン
15位 中京11R 2.フィドゥーシア
16位 京都11R 7.ダンスディレクター
17位 京都11R 1.ラインスピリット
18位 京都11R 9.セカンドテーブル
19位 東京10R 1.メイショウメイゲツ
20位 東京10R 13.トーセンデューク
21位 東京11R 5.ベストウォーリア
【以上すべての馬を買うと1080点買い】

22位 東京11R 13.エイシンバッケン
23位 京都10R 6.エイシンハドソン
24位 中京11R 9.アルティマブラッド
25位 中京11R 1.マルヨバクシン
26位 中京11R 3.キーナンバー
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 4レース目のシルクロードS(京都11R)は内枠有利なレース。「枠番が5〜8枠だった馬」は2013年以降[0-1-1-31]と勝ち切れていません。また、同じく2013年以降に限ると「“前年か同年、かつJRA、かつ芝1200m以下の重賞かオープン特別”において3着以内となった経験がない馬」は[0-0-0-25]、「前走が“JRAのGI”以外、かつ前走の単勝人気順が6番人気以下だった馬」は[0-0-1-29]、「前走の着順が4着以下だった馬」は[0-2-2-35]なので、それぞれ評価を下げるべきでしょう。特に不安要素のないソルヴェイグ、先行力の高さで枠順の不利を相殺できそうなネロが有力候補です。

 5レース目の根岸S(東京11R)はコース適性に注目したい一戦。「“前年か同年、かつ東京ダ1400mか東京ダ1600mの重賞かオープン特別”において5着以内となった経験がない馬」は2014年以降[0-0-0-23]と苦戦しています。さらに「前走の条件が“JRAの重賞”以外だった馬」は2014年以降[0-1-0-24]、「前走が“平地競走”、かつ前走の4コーナー通過順が2番手以内だった馬」は2014年以降[0-0-0-10]と安定感を欠いていました。強調したいのはカフジテイクとキングズガードの2頭。前出の条件をすべてクリアしていますし、2014年以降の優勝馬3頭はいずれも「“前年の武蔵野S”において4着以内となった経験がある馬」でしたから、それぞれコース替わりはプラスに働くと見ていいでしょう。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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