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スターマンと3連単でワン・ツー・スリー

  • 2017年02月09日(木) 12時00分


ムーアがマカヒキに騎乗する。
なんのために騎乗するのだろう。ふつうに考えたら凱旋門賞のためのお見立てだろうけど、ムーアが凱旋門賞で騎乗できるとは限らない。オブライエン厩舎の主戦だからだ。

ならば、騎乗云々は置いておき、世界競馬のお見立て会の方がワールドワイドでいい。かつて、ドバイでジェンティルドンナに騎乗して勝ったムーアがイギリスの競馬場には合わないとコメントしていた。世界中の競馬場のG1で騎乗しているムーアに聞けるのは願ったり叶ったりだろう。

そもそもマカヒキはヨーロッパの2400(特にシャンティイ)に向いているのだろうか? その問題だってある。ルメールがサトノダイヤモンドで凱旋門賞を狙ってるとしたら、それが答えの1つの可能性もある(いろんなしがらみもあっての騎乗かもしれないけれど、それはここでは問わない)。日本の強い馬、特にディープインパクト産駒の背中を知る世界一の騎手に実戦で騎乗していただき、いろんなご意見を伺う。うむ、ワールドワイドで、インターナショナルだ。

マカヒキはドバイのシーマクラシックとターフに予備登録がある。でも大阪杯から宝塚記念が有力のようだ。ただ100%ではないだろう。ドバイなら騎乗する!とムーアが言うかもしれない。

ついでにフェブラリーSはモーニンに騎乗して、中山記念はリアルスティールに騎乗するようだ。モーニンはドバイの予備登録はないようだけど、リアルスティールはターフとカップに登録がある。リアルスティールにはムーアは2回騎乗しているけれど、しかも去年、ドバイターフで1着に導いているけれど、調整が悪ければ別の馬に騎乗する可能性もある。だからお見立てといえばお見立てだ。

はたして、マカヒキのお見立てはどんなかな?
そして、
はたして、国際レースでムーアはどの馬に騎乗しているのかな?
これだけで十分面白い。

ちなみにドバイシーマクラシックにはサトノクラウンも登録している。サトノクラウンはドバイと同じ日にオーストラリアで開催されるザBMWと、同じくオーストラリアで4月に開催されるクイーンエリザベスSにも登録している。大阪杯を狙っているのか定かではないけれど、ドバイ、オーストラリア、日本と最大で3つも選択肢がある。堀厩舎と関係者たちはどこを狙うのかな?

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京都記念の3連単はいくらつくのか?
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マカヒキ ムーア
ミッキーロケット 和田
サトノクラウン Mデムーロ

この3頭に人気が集中しそうだ。

マカヒキとミッキーロケットは、いまノリノリの4歳馬で、サトノクラウンは去年の覇者で鞍上も同じMデムーロ。

netkeiba.comの予想を見ても、この3頭に人気は集中している。

現在1人気は5連敗中だけど、鞍上が外国人のときは連対をハズしていない。ここは人気馬を信用したいムードに襲われる。そう襲われてしまうのだ。

京都記念は5年に1回、10年に2回くらい1・2・3人気での上位独占がある。
今年は7年ぶりの1・2・3人気の上位独占イヤーとなるか?
と思いたくなるような全体のメンバー構成でもある。

はたして、この3頭の3連単でいくらつくのだろう。

3頭のボックスで6点。6倍以上つけば儲かる。

10年前の07年は、2・1・3人気で決まって、3連単は4070円だった。ワオ!
7年前の10年は、1・3・2人気で決まって、3連単は3980円だった。ワオ!

思った以上だ!っていうか、何かの間違いかと思って2度見してしまった。

参考までに、そのときの1・2・3人気の単勝オッズと1→2→3人気の3連単オッズも見てみる。

07年 14頭立て
1人気ポップロック   2.2
2人気アドマイヤムーン 4.0
3人気トウショウナイト 4.9

1→2→3人気3連単オッズ 29.4倍

10年 13頭立て
1人気ブエナビスタ    1.5
2人気ドリームジャーニー 3.5
3人気ジャガーメイル   15.9

1→2→3人気3連単オッズ 19.3倍(3連単の1人気は1→2→4人気で14.5倍、2人気は1→2→5人気で15.2倍。単1→2→3人気の3連単は3人気だった)。

10年は3・4・5人気が接戦で、結果的に1・2・3人気の3頭で決まったけれど、実質2強対決でもあった。3強対決的には07年の方が近かった。ちなみに07年以上に3強だった年はこの10年ではない。

07年と10年では人気の作られ方がちょっと違うけど、それでもいずれも3連単の1人気オッズは6倍以上ついていた。これはいい。すごくいい。

ただし、どちらも14頭立て、13頭立てだった。今年は登録で11頭。回避が出たらもっと減る。7、8頭立てなんてこともあるような気もする。

今年の予想オッズは、
1人気 2.1
2人気 2.8
3人気 3.4

この10年で一番接近している。
一番接近している上に10頭以下になるかもしれない状況。

ムムム……今年の3連単1人気は6倍以上つくのだろうか?

先週のきさらぎ賞は8頭立てで、3連単の1人気は13.4倍だった。

1人気 1.4
2人気 5.6
3人気 8.6
4人気 9.4

こんな構成だった。

この構成で13.4倍。今週の3強は先週よりも抜けているから、買う側も3連単ボックスが買いやすそう。
ムムム……!

まあ6.1倍つきました〜でも困る。0.1倍で大きく変わる投資なんてできないからだ。それでも押さえと割り切れれば話は別だ。せめて10倍くらいはついて欲しいけど、6倍ならそれはそれでいい。

ただし、1・2・3人気の3連単ボックスを買う人がいっぱい出たら怖い。こうなると、3人気→2人気→1人気も1人気→2人気→3人気も同じ倍率になってしまう。
どれを買っても6倍前後だなんて困る。

世間のみなさまが、わたくしのような安直な考えで1・2・3人気の3連単ボックス馬券を買いませんように〜。
じっくり考えて、マカヒキの1着付けか、サトノクラウンの1着付けで、2点くらいでカッコ良く仕留めてくれますように〜。

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京都記念・注目馬
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ミッキーロケット
ヤマカツライデン

1・2・3人気の3連単に注目してるけれど、馬視点ではこの2頭に注目している。

ミッキーロケットは神戸新聞杯でサトノダイヤモンドにクビ差2着したけど、あれは取りこぼしだったのではないかと思っている。あのときは、そこまで思わなかった。でも1人気で1着するのが実は難しい日経新春杯をハナ差とはいえ1着するのを見てたら、少しずつそう思うようになってきた。実際、神戸新聞杯では上がりも1位で、大チャンスだったように思える。

G1は勝てないけれど、G2で大物食いをする馬がときどきいる。

たとえば、スターマン。
京都新聞杯で単勝1.0倍のスーパー大人気だったナリタブライアンを打ち負かした馬だ。

この馬は京都新聞杯(当時、菊花賞の前哨戦だった)でナリタブライアンに勝ったけれど、菊花賞ではナリタブライアンの5着に敗れた(その後、G2やG3を1着、2着しながら数戦で引退した)。ミッキーロケットも菊花賞は5着だった。

他にもいる。

たとえば、
たとえば……。
今すぐ出て来ないけれど、とにかくもう何頭かはたとえられるはず。

とにかく、ミッキーロケットはサトノダイヤモンドに勝った馬という勲章を手に入れかけたすんでのところでこぼしてしまったと思うわけだ。
神戸新聞杯のサトノダイヤモンドは、本番前のひと叩きで、加速装置も発動しきれていなかった。それでも負けなかったのがサトノダイヤモンドの強さという見方もできなくはない。できなくはないけれども、大チャンスがそこにあったのは間違いない。

しかし、まだチャンスはある。マカヒキがいる。
この世代のもう1頭の大物だ。この馬を負かせば、晴れて言える。

(G1は勝てないかもしれないけれど)←ここはまだ言えない。
「G2で大物食いをする馬」だと。

問題は人気だ。
予想では2人気。
これでは勝ったとしても大物食い感は出ない。
せめて3人気になって欲しい。

だから今は、1人気マカヒキには単1倍台になって欲しい、サトノクラウンには2人気になって欲しいと願っている。サトノクラウンは58キロが嫌われているのかもしれないけれど、週末は雨予報もある。重馬場になったら去年の実績からもっと人気は上がるはず。

ミッキーロケットが2人気のままで、なおかつ1・2・3人気の3連単ボックスが気がめいるほど同じように売れまくっていたら、ヤマカツライデンに大物食いを託してみる。この馬も予想4人気で人気薄ではないけれど、単勝で10倍以上つくならスターマンチャンスではある(スターマンは3人気で単勝15.5倍だった)。

京都大賞典 逃げて8着(0.8差)
日経新春杯 逃げて6着(0.7差)

この経験が肥やしとなって、そろそろ芽が出てこないかな?

あ、思い出した。札幌記念(G2)でモーリスを負かしたネオリアリズムが直近にいた。単17.2倍で5人気だった。脚質は逃げ。ヤマカツライデンにはちょーどいいサンプルだ。

ネオリアリズムは香港では「あのモーリスに勝った馬」と言われていたそうだ。

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共同通信杯・注目馬
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スワーヴリチャード

四位騎手が東京スポーツ杯2歳S2着にとても悔しがっていたことが忘れられない。

東スポ杯2歳S スワーヴリチャード2着 四位騎手
「結果的にですが、もうワンテンポ追い出しを遅らせても良かったかもしれません。じっくり溜めて終いを生かしたほうが良い、という話を先生としていましたし、直線を向いてからもいい感じでしたが…。勝ちたかったです」(競馬実況webより・以下同じ)

「勝ちたかったです」

印象に残ることばだ。それはデビューからのコメントをさらっていくとよくわかる。

新馬2着 四位騎手
「先々を見据えて、初めから前に馬を置いて競馬をしました。3コーナーから外へ出していれば勝っていたかもしれませんが、先々を考えて馬込みに入れました。直線で内にもたれたのは痛かったですが、最後は期待通り良い脚を使ってくれました。初戦としては馬場入りでも落ち着いていましたし、将来的にも楽しみです」

2戦目・未勝利1着 四位騎手
「本当は前回の初戦で勝っておかなければいけない馬。今回も少頭数でしたが、2回目のレースで行きっぷりがよすぎるくらいでした。道中も内にもたれたりとまだまだ課題は多いですが、とにかく今日は勝てて良かったです」

名馬の背中を知っているベテラン騎手特有の「高評価」ゆえの期待と苦言が散りばめられている。2戦目で、初戦を振り返るのも特徴の1つ。蛯名騎手も期待馬でときどきやる(2014年12月11日付け&12月18日付けコラムと比較すると似ていることがよくわかります)。

新馬、2戦目より、1着を意識していたのがわかる。だからこその「勝ちたかったです」のはず。それだけ期待が大きかったということだろう。

はたして、その期待はいまだ継続中か?
クラシックを勝つような馬は、これからもうワンランク成長するという。
スワーヴリチャードも理想の成長曲線を描いているのか?
興味は尽きない。
だから今年の共同通信杯は3ヶ月前の「勝ちたかったです」に乗ってみることにした。

共同通信杯も京都記念に負けず劣らず3強だ(正確には3強+1のようだ)。
予想
1人気 ムーヴザワールド  2.6 戸崎
2人気 スワーヴリチャード 2.9 四位
3人気 エアウィンザー   3.4 武豊

4人気 タイセイスターリー 5.8

こちらはスワーヴリチャードと決めているけど、一応1・2・3人気の3連単ボックスがどんな塩梅かは気にしておこう。

共同通信杯は過去10年で3回、1・2・3人気の決着があった。
(3・2・1人気=6750円 2・1・3人気=3790円 1・3・2人気=3190円)

10年で2回の京都記念よりも回数は上だ。配当も悪くない。

こうなると俄然気になるのはクイーンCだ。

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クイーンCの1・2・3
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予想
1人気 アドマイヤミヤビ 2.3 ルメール
2人気 フローレスマジック2.9 戸崎
3人気 レーヌミノル   3.9 浜中

4人気 アエロリット   9.8

予想ではこちらも3強じゃないか!

でもクイーンCはフルゲートになりそうだから、少頭数の京都記念や共同通信杯よりもオッズはつきそう。

このレースには400万の抽選待ちに気になる馬が何頭かいるけど、除外の危険もいっぱいだ。

だから、取りあえずクイーンCも1・2・3人気の3連単ボックスに注目することにした。

クイーンCは過去10年で2回、1・2・3人気の決着があった。
(3・1・2人気=7720円 2・3・1人気=11550円)

京都記念  10年で2回
共同通信杯 10年で3回
クイーンC 10年で2回

意外にあるもんだ。今まで1・2・3人気の3連単ボックスに注目してなかったからぜんぜん気づかなかった。
(3重賞すべてを6点ずつ10年買い続けてもプラスだ)。
この3重賞には実例が複数回ある。これは心強い。

同一週の3重賞すべての1・2・3人気の3連単を気にするなんて初めてだ。なんかドッキドキしてきた。
よし、もう全部買ってしまおう。3重賞すべての1・2・3人気の3連単ボックスだ。もちろん初体験だ。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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