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前走好走馬が少ない今年のフェブラリーS

  • 2017年02月14日(火) 12時00分


◆単純にグレードが高いレースほど好走馬を出している

 ごく単純だがそれが頼りになるデータというのがたまには存在する。フェブラリーSの場合、「前走3着以内が強い」というのがそれにあたるだろう。

 過去10年、前走3着以内馬は[8-8-9-56]、それに対し4着以下馬は[2-2-1-73]。単に勝率や複勝率の問題ではなく、馬券に絡む馬の絶対数として前者の存在感が圧倒的だ。

 前走3着以内馬どうしを前走レースで分けると以下のようになる。

前走OP・準OP特別 [0-1-0-9]
前走根岸S [2-1-2-16]
前走その他中央GIII [1-0-0-10]
前走地方GIII [0-0-0-4]
前走地方重賞 [0-0-0-2]
前走GII [2-1-1-6]
前走中央GI [2-1-1-1]
前走地方GI [1-4-5-8]

 単純にグレードが高いレースほど好走馬を出している感じで、唯一根岸Sが頑張っているが、それでもGII以上に対しては追いつかない。

 
 さて、では今年の登録馬はというと……。根岸Sの1〜3着はいるが、これは先述したようにいまひとつといえばいまひとつ。東海Sの2,3着馬は回避予定。ブラゾンドゥリスは連闘してきたとしてもオープン特別組。ホワイトフーガは地方GIII組でしかも牝馬限定戦。レッツゴードンキは回避の可能性が高く、そもそも未格付けの実質GIIIから。

 こうしていくと、実はサウンドトゥルーで決まりということになり、私も◎の予定でいた。芝スタートが苦手でも距離が短くても、データはデータである。

 しかし御存知のように大野騎手が騎乗停止で急遽の乗り替わり。こうなってくると、頼れる者はいなくなってしまったとも考えられる。

 ちなみに、前走4着以下(前走出走取り消しも含む)から馬券に絡んだ5頭のうち、14年のコパノリッキーを除く4頭はそれ以前にGI(JpnI)勝ちがあった。特に前年南部杯の勝ち馬が3頭入っている。

 その線でいくとまずはコパノリッキー、さらにモーニン、ベストウォーリアあたりが候補になる。世代限定戦を入れればノンコノユメ、サウンドスカイ、あと回避だろうがカゼノコも理屈上は候補となる。こちらの線でいくか、サウンドトゥルーのままでいくか、週末まで悩むことになるだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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