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力の絶対値がモノを言いやすいフェブラリーS

  • 2017年02月17日(金) 18時00分


◆勢いのある馬がいれば軸にできるのだが…

 フェブラリーSは前走GIの好走馬が強く、距離適性やコース適性よりも力の絶対値がモノを言いやすいレース。最近では東海S組も走るようになってきている。根岸S組は数がいるので好走馬も出るが、こことはレースの傾向が違うので過剰評価に気を付けたい。

 前走GIで好走していて勢いのある馬がいれば軸にできるのだが、今年は該当馬選びに苦労する状況。東海S上位馬もいない。

 唯一GIの3着以内から来るのがサウンドトゥルー。乗り替わりが注目を浴びているが、柴田善騎手で悪いということはないだろう。ただ大野騎手がかなり馬の特徴をつかんでいたので、その再現ができるかは微妙。距離は対応できると思うので、あとは芝スタートをこなせるかどうか。

 根岸S組ではカフジテイクが1番人気になる勢いだが、同馬は根岸Sにフィットしすぎているように思う。追い込み馬がやたらと強い根岸Sを勝ってきて、先行タイプの流れ込みが多いフェブラリーSで人気というのは構図として嫌だ。エイシンバッケンにも同様のことが言える。

 根岸S組では2着だったベストウォーリアが一番買いやすい。7歳馬だが安定味は衰えていないし、先行寄りの競馬ができるのは魅力だ。

 例年だと前走の着順がちょっと足りないということになるが、今年のメンバー構成ならば東京大賞典の4,5着馬、ノンコノユメコパノリッキーも軸候補として検討する必要がある。

 ノンコノユメは去勢してからちょっとパンチが効かなくなっているように見えるが、それでも大レースの好走歴は豊富だし、このレースで強い5歳馬。さらにこのコースで圧倒的な強さを誇るルメールという強調材料はある。

 コパノリッキーの前走はスローの逃げを打ってしまったことが敗因のすべてだろう。そろそろ衰えがきている可能性はなくもないが、大敗しても巻き返してくる馬でもある。今回人気落ちするならまだ追いかける価値はある。

 昨年の覇者モーニンはかしわ記念で負けたあとぱっとしないが、5歳+ムーアだけに見限れない。ムーアだから良いというのではなく、積極的に出していくタイプの騎手なので、勢いがあった時期の競馬を再現する可能性が残る。

 アスカノロマンは大レースに強いが、メンバーと近況を考えると3着候補というところか。ゴールドドリームは前走以外の内容が良いし東京との相性も良い。ただ今回やけに売れてきそうで、人気で買うのは躊躇してしまう。あくまでオッズと相談だ。

 複穴ならホワイトフーガという手も。昨年大敗しているので強くは推せないが、道中の位置取り次第では見せ場を作ってもおかしくないと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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