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人気だと来ない、人気薄だと来る不思議

  • 2017年03月07日(火) 12時00分


◆人気が薄ければ薄いほど意欲をもって買ってみよう

 先週の弥生賞、前走500万条件組から2番人気で出走したダイワキャグニーは2番人気で9着と大敗し、8番人気だったマイスタイルが2着と好走した(他に該当2頭が7番人気4着と11番人気11着)。

 前日のグリーンチャンネルでデータをご紹介していたのだが、弥生賞の500万条件組というのはなぜか人気になると来なくて人気薄だとたまに来る。07〜16年を対象にすると、前走500万条件組で1〜5番人気に推された馬は[0-0-0-8]、6〜8番人気は[1-1-1-11]で、ここにマイスタイルが加わった格好だ。理由をこれと断定することはできないのだが、とにかく「人気になると来ない、人気薄だとたまに来る」なのである。

 これと似た状況にあるのが、中山牝馬Sにおける前走準オープン組である。

 過去10年の中山牝馬Sにおける前走準オープン組は、[1-4-1-21]。勝率や複勝率が高いとは言えないが、複回収率は182%にものぼる。それだけ穴が来ているのである。

 前走準オープン組のうち、1〜6番人気は[0-0-0-7]。7番人気以下が[1-4-1-14]で、馬券に絡んだ6頭のうち5頭は10番人気以下である。

 前走準オープンを勝ってきた馬は10頭だが、5番人気以内の4頭は前述の通り全滅。馬券に絡んだのは7、10、11番人気の3頭。

 どうしてこのような結果になるのかは弥生賞同様すっきりとは説明できないのだが、いずれにしてもこうなっている以上「人気なら買わない、人気薄なら買う」でいいだろう。

 今年の登録馬のうち、前走準オープン組はフロンテアクイーンだけ。マジックタイム、ビッシュ、パールコードあたりもいるので上位人気の一角ということはあるまい。ここは人気の動向を見て、人気が薄ければ薄いほど意欲をもって買ってみようかと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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