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レーヌミノル 前走は負けてメチャクチャ強し/トレセン発秘話

  • 2017年03月08日(水) 17時59分


◆この馬の特性を最大限に生かした競馬が可能

 馬の特性は調教の動きに表れる。坂路でテンから飛ばして好時計が出てしまうような馬は、およそ距離が持たないし、重いウッドチップではまるで動かない馬が、軽い芝で一変することも。GIIフィリーズレビュー(12日=阪神芝内1400メートル)に出走するレーヌミノルにも、調教で見せる特徴がある。

「単走でやるとフワフワしてあまり動かないんです。クイーンC(4着)の2週前追い切りだって、あんな時計でしたけど、しまい一杯にやってのものですからね」とは担当の中井助手。

 クイーンC1週前には坂路で併せて後半2ハロンを連続11.8秒(全体時計は4ハロン52.0秒)でまとめた馬が、単走の2週前は4ハロン56.1-12.0秒がやっとだったのだから、その違いは顕著だ。おそらくレーヌミノルは「他馬を前に置いて、追いかけた方が持ち味が出る馬」なのだろう。

 そう考えれば、前走のクイーンCは“負けて強しの競馬”だったとは言えまいか。スタートが良過ぎてハナに立つ、それまでになかったレーススタイルを余儀なくされながらも、他馬より1キロ余計に背負って、直線でもしぶとく粘っていたのだから…。

「しかも、あの日の東京(の馬場)は内が悪くて、外差しが多く決まってましたからね。桜花賞やその先のGIも考えてやっていたので、まだ六分ぐらいの仕上げでもあったし…。もろもろ考えれば、よく踏ん張っていましたよ」

 距離が1ハロン短縮される今回は、それなりにペースも上がるはずで、他馬が先に行くようなら、逆にこの馬の特性を最大限に生かした競馬が可能となる。

「道中でハミをかんでも、我慢させれば、しまいはいい脚を使ってくれる。僕がこの馬に持っているイメージは、フミノイマージンみたいな差し馬なんです」

 過去に自身が担当していた重賞4勝の切れ者に、その姿をダブらせる中井助手。桜花賞トライアルでは、そのイメージ通りの競馬で好結果を出して、本番に向かってほしいものだ。(栗東の坂路野郎・高岡功)

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