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波乱決着に決め打って大物ゲットを狙え!/フィリーズレビュー

  • 2017年03月08日(水) 19時00分

■フィリーズレビュー(G2・阪神芝1400m内)フルゲート18頭/登録25頭


【特注データ】〜レースデータより〜



 好走馬や激走候補を絞り込みづらいフィリーズレビューだが、間違いなく「買い」であるのが、前走で芝1600m戦に出走していた馬だ。トータル[9-6-7-56]で複勝率28.2%、複勝回収率182%と期待値は非常に高く、過去の10年の勝ち馬のうち9頭までがこの組であるのも強調材料。人気薄でも、決して侮れないパターンといえる。

 ただし、前走が東京芝1600mだった馬だけは成績がイマイチで、京都芝や阪神芝で出走していた馬のほうが狙い目。中京芝1600mからのローテは該当例が少なすぎるので、可もなく不可もなしと考えたい。特注馬にするには頭数が多いが、今年の登録馬ではクインズサリナ、ゴールドケープ、シグルーン、ジューヌエコール、ドロウアカード、ビップキャッツアイ、ビーカーリー、ラーナアズーラに注目したい。

【コース総論】阪神芝1400m内 Aコース使用

・コースの要所!

★人気薄の激走率が非常に高いコース。なかでも7〜9番人気は激アツ。
★馬番7〜12番の内容が優秀。外枠の馬は、少し割り引いて考えたい。
★中団や後方からでも届く芝の短距離戦。速い上がりは大きな武器に。





 2コーナー出口付近のポケットからスタートする、阪神芝1400m内。最初のコーナーまでは長いが、スプリント指向の強いコースでもあり、序盤から飛ばす流れになりやすい。たった200mの差だが、刻まれるラップは阪神芝1600m外とは大違い。スプリンターとマイラーなら、迷わずスプリンターを狙うべきコースである。

 また、きわめて波乱傾向の強いコースで、1番人気や1〜3番人気の信頼度はかなり低め。対照的に7〜9番人気や10〜12番人気など、人気薄の激走率は非常に高い。人気馬を信頼するよりも、面白そうな人気薄から果敢に攻めたほうが、好結果を呼び込めるはず。堅く決まったら諦めるくらいの、割り切ったスタンスで勝負するのも悪くない。

 枠番は、センター枠である馬番7〜12番が好成績。連対率や複勝率は微差だが、平均人気9.4に対して平均着順8.9というのは、たいへん優秀な内容である。逆に、連対率が7.8%と大きく落ちる外枠は、割り引いて考えたほうがいいはず。馬番13〜18番に入った場合は、人気馬でも過信は禁物だ。

 脚質はブッチャケ展開次第。連対率や複勝率は先行勢がトップだが、2着に取りこぼしているケースの多さが目立つ。勝率が最も高いのは中団待機組で、最速上がり馬の好成績を考えると、「差し→先行」での決着パターンを想定するのがよさそう。内回りだが、ペース次第では直線一気も決まるので、いっそのこと脚質をいっさい気にしないのも手か。

【レース総論】フィリーズレビュー(G2) 過去10年

・レースの要所!

★コースデータ同様に人気薄の好走が目立つ。人気サイドの過信は禁物。
★信頼度が最も高いのは内枠。コースデータを信頼して外枠を割り引く。
★コースデータよりは先行勢が優勢。先行力のある人気薄は要チェック。
★前走G1組や前走特別組など実績馬が優勢。乗り替わりはプラスに働く。







 平均配当は、単勝1509円、馬連1万3407円、3連複5万986円という高さ。順当に決着したケースは、過去10年で一度もない。レースの回収率からして単勝92%、複勝115%という常軌を逸した高さで、同じ桜花賞トライアルでも、チューリップ賞とは方向性がまるっきり逆だ。人気馬は疑ってナンボ、人気薄を買ってナンボの一戦である。

 枠番データは判断が難しいが、勝率の2.3%という低さを考えると、多頭数の外枠はやはりマイナス材料。コースデータも加味して考えると、内〜中なら問題ないが、外に入った馬は割り引くのが正しいと思われる。脚質面はコースデータより先行勢が優勢だが、展開次第で何でもありなコースであるのは、前述した通り。前に行ける馬のほうが少しだけ信頼度が高い──くらいの捉え方でいい。

 前走クラス別成績では、阪神ジュベナイルFからのローテが好成績。レースレベルを考えれば当然の結果だが、2014年のニホンピロアンバー(13番人気2着)や2009年のレディルージュ(15番人気3着)のように、前走10着以下から一気に巻き返してくるケースがある。あとは、前走特別組が圧倒的に強いのも、このレースの特徴だ。

【馬場&血統総論】


・現在の馬場
 引き続きAコース。差し馬場へとシフトしてきている印象を受ける。

・天候予測
 週末まで春らしい穏やかな天候が続く見込み。良馬場前提でオッケイ。

・注目血統
 ダイワメジャー産駒◎、ディープインパクト産駒○、シンボリクリスエス産駒▲

 速い上がりが繰り出せる馬でないと、勝ち負けに持ち込めない状況だった、先週の阪神芝コース。勝ち馬が強かったのもあるが、日曜5レースの未勝利戦で、1分45秒8の勝ち時計が出たのには驚かされた。今週も引き続きAコースで、決め脚が必要とされる状況にも、大きな変化はないはず。差し優勢という前提で、馬券を組み立てたい。

 血統面は、ダイワメジャー産駒が素晴らしいコース適性を見せている。ディープ産駒より高い15.1%という勝率をマークし、回収率も単複ともに100%オーバーと文句なし。シンボリクリスエス産駒も好成績であることから、けっこうパワーを要求される馬場なのだろう。適度に軽さを感じる程度の血統&配合を狙うのがいいか。

★出走登録馬・総論×各論

 25頭の登録があるが、ディスティニーソングの回避表明により、500万下の馬は14分の8の抽選となりそう。まだ回避馬が出る可能性もあるが、それでもなかなかの狭き門だ。現在のnetkeiba.comでの人気は、レーヌミノル、カラクレナイ、ジューヌエコールなど。出走馬が決まったら決まったで、最後の最後まで悩まされること間違いなしだ。

 当データ分析のトップ評価はクインズサリナ。阪神ジュベナイルFで15着に大敗したが、2走前のファンタジーSでは最速上がりで4着にきているなど、侮れない面のある1頭だ。プロフィル面やローテなどはプラス評価のオンパレードで、人気がなさそうなのもこのレースの場合は大歓迎。幸騎手に乗り替わり予定なのもいい。

 二番手評価にゴールドケープ。クインズサリナ同様に、プロフィルやローテ面などで多数のプラス評価を獲得している。評価の差は本当に小さく、阪神ジュベナイルFでの着順を考えると、こっちがトップ評価のほうがいいか──と迷ってしまうほど。高配当の立役者となってくれる可能性を、十分に秘めている。

 三番手評価にカラクレナイ。決め脚の鋭さはおそらくナンバーワンで、現在の馬場が大きなプラスに働きそう。こういうタイプの馬に、M.デムーロ騎手が乗り替わり騎乗というのも、大きな魅力である。さすがに1番人気にはならないだろうし、ここは人気でも買うのが正解。展開が向けば、アタマまで突き抜けてくれそうだ。

 四番手評価にジューヌエコール。前走での大敗でかなり評価を落としそうだが、こういう馬がサクッと勝つのが、フィリーズレビューというレース。芝1400m内へのコース替わりは間違いなくプラスで、3連勝で重賞を制した実績も、ここでは大威張りできるものだ。大きな変わり身があって、何の不思議もない。

 以下は、ラーナアズーラ、ドロウアカード、レーヌミノル、ビーカーリー、ヤマカツグレース、シグルーンという評価の序列。これをどう買うかは、オッズを見ながらじっくり考えたい。かなり手広くいっても割には合うはずで、ドカン!と荒れてくれればしめたもの。WIN5でも、人気薄が勝つパターンを積極的に狙っていきたい。


■総論×各論・先週の馬券回顧




中山11レース 弥生賞(G2)
1着 11カデナ
2着 10マイスタイル
3着 04ダンビュライト

なんすかこの極端な上がり勝負は(#^ω^)ビキビキ

こうなると、ディープ産駒で速い上がりが使える裏付けもあるカデナが強いよね。それにどっちみち、マイスタイルは買えてなかったよね。ウンウン、なんとなく悪い予感はしてたんだよ(自己暗示)。というわけで先週は、見せ場すらなくハズレに終わった、不肖コバヤシなのでございました……遠い目。

※コース&血統データは2014年以降、レースデータは2007年以降が集計対象です。
※枠番値は、当該枠番における「平均人気-平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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