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サトノダイヤモンドは、春初戦から加速して行くか?

  • 2017年03月16日(木) 12時00分


2017年に入って、ディープインパクトの戦歴が過去10年から完全に消えた。
去年からディープインパクトの3歳時の成績は消えていたけど、4歳時の成績は残っていた。

過去10年派にとっては、「過去10年」から消えると急に昔日感が募ってくる。ディープインパクトほどの名馬だから簡単には記憶は薄れないけれど、身近に感じられる過去10年の記録からいなくなると、記憶の再生回数は自然に減る。産駒が大活躍中だから忘れることはないけれど、現役時代の残像は自然に弱まっていく。凱旋門賞からもう10年以上か……。どんどん遠い日になっていくよ。

つまり、
今年の春の天皇賞の1人気の成績は、

0-0-1-9

となる(3着1回はアサクサキングス)。

去年は、

1-0-1-8

だった。

もちろん1着馬はディープインパクト。
天皇賞春は「ディープインパクト級の馬なら1人気でも勝てる」と過去10年を持ち出しながら、簡単に伝えられたことが少々伝えにくくなる。
過去11年にすればいいけど(実際よく使うし)、端数感は否めず、整理整頓感もない。ならば、過去20年にすればいいじゃないかって話だけど、天皇賞春に関してはそれをするとちょっとややこしくなる。

過去20年の1人気馬の成績
4-1-3-12

となってしまうからだ。
その向こうの10年の1人気の成績は、

4-1-2-3

「ディープインパクト級なら勝てる」と書けばすむことが、スペシャルウィーク、テイエムオペラオー(2勝)も足して、書かなければならなくなる。ちょっと説明がしづらい。さらっと流したいときもある。1人気を消す理由として、ディープインパクト級じゃないからと一言ですませたいときには、とても便利だった。

そんな天皇賞春にサトノダイヤモンドが出走を予定している。
過去10年から消えた父ディープインパクトの偉業を継ぐための出走のようにも思える。ディープインパクトの正統後継馬は俺だ!

だとすると、サトノダイヤモンドは天皇賞春で1人気にならねばならない。1人気で1着してこその正統だろうからだ。

つまり、サトノダイヤモンドは今週の阪神大賞典でいいレースをする必要があるということだ。

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阪神大賞典のダイヤモンド
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サトノダイヤモンドのこの春の予定は、阪神大賞典と天皇賞春の2戦(その後は凱旋門賞と言われている)。

どちらもディープインパクトが圧勝したレースだ(どちらも0.6差)。

まずは今週の阪神大賞典。

予想では1人気。
当然だろう。

サトノダイヤモンド 1.5
シュヴァルグラン  3.0

はたして、サトノダイヤモンドは阪神大賞典でも自慢の加速を発揮させることができるのだろうか?
おっと、こう書くと“危ない”方向へ進みそうだけど、実際、心配なこともある。

阪神大賞典 1人気成績 4-3-2-1

天皇賞春に比べて、1人気の成績が安定しているのがわかる。馬券圏外に負けたのはジャパンカップからの参戦だったオウケンブルースリの7着のみ。
有馬記念からの出走なら2-2-1-0、有馬記念1着からの出走だと1-1-0-0となる。2着はオルフェーヴルの大逸走込みの2着だから実質、2勝とも言えなくはない。

その一方で、4勝のうち、3勝はゴールドシップで、1勝はシュヴァルグランだから、実質2頭しか勝っていないとも言える。

馬券圏内では万全でも、1着となるとそれなりのハードルがあるようにも思える。

ディープインパクト産駒の阪神大賞典の成績
0-1-1-2

馬券圏内には走れても未勝利だ。

ベールドインパクト 2人気4着
サトノノブレス   2人気4着
デニムアンドルビー 7人気2着
ラストインパクト  2人気3着

出走した馬にG1ホースはいない。1人気にもなってない。一枚落ちるディープインパクト産駒だから、G1を2勝しているサトノダイヤモンドとは同じようには扱えない。

ただ同じように出走頭数の少ないハーツクライ産駒が2勝していることを思うと、少々複雑だ。

ハーツクライ産駒の阪神大賞典の成績
2-1-0-3

1着はギュスターヴクライ、シュヴァルグランの2頭。

どちらも阪神大賞典が重賞初勝利だった。同じような戦歴ならば、ディープインパクト産駒よりも、ハーツクライ産駒のほうが阪神大賞典向きではないか? と思いたくなる。

シュヴァルグランは今年も出走する。もし、この舞台がシュヴァルグランにとって最高の舞台ならば、有馬記念でダイヤモンドにつけられた0.5差(約4馬身)を埋められるかもしれない。

去年、1人気に支持された1着馬が今年は2人気になりそう。レースをしやすいのはシュヴァルグランに思えてくる。

おっと、ダイヤモンドのことを心配していたら、シュヴァルグランを持ち上げていた。いかん、いかん。ダイヤモンドにはここでいいレースをしていただき、天皇賞春で圧倒的な1人気になってもらわねばならない。

だからこう解釈する。

それでも菊花賞1着、有馬記念1着馬のポテンシャルは相当高いはず。オルフェーヴルしかり、ゴールドシップしかり。

阪神内回り3000の阪神大賞典は、有馬記念と同じように先行できる馬か、最終コーナーで加速できる馬が勝つ。ダイヤモンドの得意技は、最終コーナーを口笛でも吹いているかのように軽やかに上がっていく加速にある。その加速を発揮すれば、有馬記念ほどではなくても、シュヴァルグランを一蹴できるはず。

ディープインパクト産駒の勝っていないレースだけど、今まで出走してきたディープインパクト産駒とは明らかにポテンシャルが違う。うむ、ふつうに加速できればダイヤモンドで間違いない。

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阪神大賞典・注目馬
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(もちろん)サトノダイヤモンド
(やっぱり)シュヴァルグラン
「ここだったか!?」英語に超訳すればワンアンドオンリー

昨秋の秋初戦の神戸新聞杯のレース後の池江師のコメントは興味深かった。

「落鉄に注意しました」とあったからだ。ダービーでレース中に落鉄していたから、注意していたのだろう。それだけが原因ではないだろうけど、実際、神戸新聞杯は、ミッキーロケットにクビ差勝ちで、他馬を圧倒するような勝ち方ではなかった。その後の菊花賞や有馬記念での鮮やかな勝ちっぷりを見ると、神戸新聞杯は落鉄に注意して走らせていたからとも取れなくもない(余裕のある仕上げでもあったろうけど)。

春初戦で、今回も落鉄に注意する可能性はある。もちろん余裕のある仕上げの可能性もある。そうなると、少々加速装置の発動が鈍るかもしれない。だとすると、シュヴァルグランとはいい勝負になるかもしれない。いい勝負ならば、人気のない方を買いたくなる。

サトノダイヤモンドの加速を期待しつつ、馬券はシュヴァルグラン。いたってまっとうだ。

で、阪神芝3000がハーツクライに最高の舞台ならば、ワンアンドオンリーだってと思いたくなる。いろいろなレースを試して、やや復活の気配を醸しつつも馬券圏内には届いていないワンアンドオンリー。前走のAJCCでも期待したので、意地になっている自分を否定しないけれど、「ここだったか!」とも言ってみたい。

阪神大賞典は初出走。最大10頭立ても久しぶり。3着でいいから「ここだったか!」と言わせて欲しい。

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スプリングS・注目馬
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#1スプリングSの1人気馬の成績(過去10年)

4-3-3-0

1人気はナイガシロにできないことがわかる。
1人気はサトノアレス。
ベゴニア賞1着→朝日杯F1着でスプリングSに出走したロゴタイプは1人気で1着、ダノンプラチナは2人気で3着した。
サトノアレスの3着以内はカタいはずだ。

#2スプリングSのMデムーロの成績

3-0-1-0

Mデムーロはナイガシロにできないことがわかる。っていうか、中山芝1800重賞の鬼。

中山芝1800重賞(スプリング&中山記念&中山牝馬&フラワーC)
6-1-2-3

牡馬重賞に絞ると(スプリング&中山記念)
6-1-1-0

鬼もいいところだ。
Mデムーロはトリコロールブルーに騎乗する。Mデムーロ騎乗で馬券になった馬はすべて上位人気だった。
トリコロールブルーは予想2人気。ならばだいたい1着、こぼしても2、3着だ。

つまり、サトノアレスとトリコロールブルーの馬券を買えばいいということだ。
簡単だ!
今年のスプリングSはいつになく簡単だ!

あとはこの2頭にもう1頭どの馬を絡めるかだ。
サトノアレスと0.1差に走ったモンドキャンノとエトルディーニュに0.4差勝ったアウトライアーズを絡めれば万全に思えるけれど、予想では4人気、3人気。

今年の3歳世代は、思いのほか1人気が頑張ってる世代(Fレビューも2着)だけど、2、3着の取りこぼしもそれなりにある(5-3-2-0)。
トリコロールブルーとアウトライアーズは権利取りを賭けた闘いでもある。権利を取りに行って、足下をすくわれる可能性もある。
賞金の足りているモンドキャンノは折り合いの練習をさせそうだ。
つまり、1・2・3・4人気の間に割って入れる可能性もあるわけだ。

ということで、プラチナヴォイスの気まぐれ走に期待してみることにした。
京都2歳Sは直線で寄られ6着、きさらぎ賞は内に刺さりまくって4着。ここ2戦まともに走ってない。そろそろまともに走る順番ではないか?

予想7人気。いい人気だ。

(まともに走るのは)ここだったか!と言わせて欲しい。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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