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前走上位人気・上位着順の馬が好走する高松宮記念

  • 2017年03月24日(金) 18時00分


◆良い面と悪い面が両方あるレッドファルクス

 かつてのロードカナロアのような絶対的エースがいない現在のスプリント界。メンバー構成を見ても、かなりの馬にチャンスがありそうだ。

 GIタイトルを持っているということで上位人気になりそうなのがレッドファルクス。香港スプリントで大敗すること自体はメンバーレベルを考えると仕方ない。ただ、事情はどうあれ前走大敗からここというのは良くないパターンだし、休み明けぶっつけもあまり好走例はない。一方で、前年スプリンターズSの優勝馬は引き続きここで好走することも多い。良い面と悪い面が両方ある。個人的には○▲くらいで考えている。

 高松宮記念は前走上位人気・上位着順の馬がよく好走するレース。そういう意味でデータ的に買いやすいのはオーシャンSの1,2着馬で、特にメラグラーナは1番人気1着だから文句なしだ。ただ、同馬は芝1200mの持ち時計が1分7秒9。以前の中京なら自信を持って◎にできるのだが、いまの高速馬場に対応できるのかどうかは少し気になる。

 前走人気で勝ってきたというのはレッツゴードンキも同様。ただ、1400m化された京都牝馬Sからというのは過去のデータがないので、評価のしようもない。1400mからの距離短縮自体は阪急杯組がそれなりに走っているので問題ないだろうが、牝馬限定戦からと、京都→中京というリスクは残る。それでも高めの評価は必要だろう。

 難しい選択だが、評価を下げるとしたらシュウジソルヴェイグのような、前走上位人気で大敗してきた馬だろうか。シュウジあたりは前走で折り合いの問題が再燃したことを考えると距離短縮はプラスかもしれないが、過去の例だと、あくまで前走上位人気かつ着順もまとめてきた馬のほうがよい。

 その意味ではセイウンコウセイは前走4番人気といっても3番人気に近いものだったし、そのうえで2着。当時の1,3着馬がいないこともあり、シルクロードS組からはこの馬を取るしかない。

 前走人気薄で好走した馬というのは意外と本番でも走らないのだが、人気が無いのならば買い目の隅に入れておく価値はある。候補となるのはナックビーナスワンスインナムーン。ともに時計への対応力が問題になる(特に後者)が、若い馬たちなので成長力も期待できる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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