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見応えあるレースの多かったドバイ、そして今週

  • 2017年03月31日(金) 12時00分


◆モレイラ騎手はまさにマジックマン!

 先週のドバイは見応えあるレースも多く、興奮しました。

 まずは何と言っても、大魔神オーナーのヴィブロス。スタート後は、馬場に脚をとられている印象を受け、(厳しいかなぁ…)と見ていましたが、ロスのない立ち回りの後にスムーズすぎるモレイラ騎手の誘導で外へと促しての素晴しい伸び。まさにマジックマン。ステキでしたね。ああいった進路取りもさることながら、バランスを崩しそうな馬場にもかかわらず、馬のフォームを保つあたりに巧みさを感じました。

 またレース後の勝利騎手インタビューにも胸打つものがあり、「いいなぁ、良かったぁ」と深夜にテレビに向かって拍手を送っていました。

 またドバイワールドカップでのアロゲートにおいては、鞍上の巧みさもさることながら、調教において騎乗している女性トラックライダーの乗り方が絶妙すぎて、その技術力の高さにシビレテしまうと共に、もっと近くで見てみたい、乗り方や調教で使用していた馬具の選択経緯など話を聞いてみたいと思えるものでした。とは言え、息子のいる身。独身時代のようにはいきませんね…。

 さて一方、日本で行なわれた高松宮記念ですが、スピードとパワーが要求される馬場ということで、まさにセイウンコウセイ向きでしたね。また敗れはしたものの、強さを感じたのがレッドファルクス。香港遠征の影響もあってか、昨年ほどのトモのボリューム感はないと思えた中で、あれだけの走りを見せた点に底力を感じるものでした。

 また3番人気10着と敗れたメラグラーナにおいては、レース後に戸崎騎手が、「状態の良さは感じたが、レースでは進んでいかなかった」と話していましたが、背中の長い体型からも、ああいった力のいる馬場はトモが踏み込めず苦しい印象を受けました。

 さて今週末はG1・大阪杯となります。注目はヤマカツエース。ローテーション、距離、状態を考えても、この馬にとってG1を取れる最大のチャンス。

 相手は年度代表馬やダービー馬、海外勝利馬と強いですが、付け入る隙はあると思えます。担当の土屋助手も、「体重増加が示すように、ようやくトモの張りが出てきて完成の域に達してきたと思う。また中間は怖いぐらい順調すぎるし、馬の落ち着き方がこれまでとは違う」と、いい意味での不気味さが漂っていました。

 それでは皆さん、週末は競馬場でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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