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2強の構図になった今年の桜花賞

  • 2017年04月07日(金) 18時00分


◆共倒れはないだろうし、ワンツーもありうる

 ソウルスターリングVSアドマイヤミヤビの構図になった今年の桜花賞。上位人気馬の強いレースだけに、共倒れはないだろうし、ワンツーもありうる。

 ソウルスターリングは阪神JF→チューリップ賞とこのコースで連勝。チューリップ賞は人気薄で勝ってきた馬だと本番で負けることが多いのだが、この馬の場合は人気で勝ってきたので尊重せざるをえない。初戦だけはモタモタしたが、最近は競馬センスの良さが目立つようになった。崩れることはないだろう。枠も無難な外枠偶数番を引いた。

 アドマイヤミヤビはクイーンCよりも強い牡馬を相手に勝った百日草特別を評価したい。ただ、桜花賞における別路線組というのは評価が難しい。ダンスインザムードのような成功例もあるが、失敗例もある。人気が五分ならチューリップ賞組であるぶんソウルスターリングを取りたい。

 個人的に馬券のポイントだと思っているのがリスグラシューだ。ソウルスターリングとは勝負付けが済んだと思われているが、チューリップ賞組というのは惜敗馬を買ってこそ。また、桜花賞は差し・追い込みタイプがよく届くレースなので、阪神JF・チューリップ賞とは違う結果になる可能性もある。

 ミスパンテールも差しタイプでチューリップ賞惜敗馬。キャリアが浅いぶんまだ分からないところはあるが、それほど人気にならないなら2,3着付けのヒモには考えておきたい。

 カラクレナイは脚質的には桜花賞が合うのだが、1400mを4回使ったあとの距離延長で初距離というのは正直マイナス。フィリーズレビュー組が奮わないこともあり、人気を見つつ押さえにするかしないか、というところだと思う。

 レーヌミノルはある程度安定しているが、正直1走多いうえ、上がり調子とは言いにくい。ここへきて操縦性の無さも出てきたし、買いづらい状況ではある。ただ安定味もあるので切りづらくもある。厄介な存在だ。

 ミスエルテの巻き返しも少しは考えておかねばならない。今回は1番という極端な枠を引いたので、それを生かした一か八かの競馬をしたいところだ。

 ライジングリーズンは奥村武厩舎で丸田騎手と私の贔屓要素を持っているのだが、アネモネS組はとにかく結果を出せていない。データで予想をする身としては私情でシルシを回すことはできない。

 とんでもない複穴を1頭、ということならアロンザモナ。正直GIでは苦しいと思うが一応オープン勝ち馬だし、前崩れの展開で3着はぎりぎりありうる。本番に繋がっていないステップレースの上位馬を人気で買うより、チューリップ賞の負け組をダメモトで買うほうがよいと考える。

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※PC・スマートフォンよりご覧ください。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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