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オーラが違う!ファンディーナ

  • 2017年04月13日(木) 19時15分


 先週の桜花賞、優勝したレーヌミノルを出迎える中井助手が号泣していましたね。戻ってきた馬にも抱きついて感謝の意を表しながら泣いてらっしゃいましたが、その前からかなり泣いていらっしゃいました。こういう涙は何度見てもいいものだな、って思います。

 翌朝、一夜明けの取材で厩舎にお邪魔したのですが、気になったのはレーヌミノルの前髪。可愛く結わいてあったので、いつもやっているのかな?と思って中井助手に聞いたところ「メンコを被るときに束ねたほうがいいので」という話でした。なるほど。



 それにしても、その結い方がホント可愛らしくて、いかにも“家用”ってかんじで。また、そんな可愛い彼女のことを見に行きたいなって思いました。

 余談ですが、中井さんは競馬学校の同期生でいちばん最初にGIを勝ったんだそうです。サトノアーサーを担当している田重田助手が教えてくれました。この期は活躍馬を担当している人が結構いるんですが、GIは2着が最高だったので、この一番乗りはさぞ嬉しかっただろうな!と察します。

 逆に勝たれた方はGI勝ちを称えながらも内心ちょっと悔しいんだろうなぁ。サトノアーサーは今週の皐月賞、登録もありませんでした。でも、元気にしていますよ。目標はもちろん日本ダービー。

「道悪より良馬場のほうがアーサーらしい走りができますからね。ダービーは絶対晴れ良馬場になって欲しいなぁ」と田重田助手は1か月半後のお天気を心配していました。ホントに。いい馬場コンディションの中、強い馬たちがしのぎを削る姿が見たいです!

 アドマイヤミヤビはオークスに向けてひと息入れるために放牧に出ていきました。この写真は桜花賞のレース後の火曜日に撮ったもの。いつもなら顔をクンクンと寄せてくるんですが、この日はカイバ桶に顔をうずめてこっちを見てくれませんでした…。



 タイミングが悪かったとはいえ、ちょっとご機嫌斜めだったのかも。桜花賞では全く競馬をしていなかったので、それはそれでストレスになっていたに違いありません。心身ともにリフレッシュして、無事に戻ってきてくれますように。

 さて!タイトルに書いたファンディーナの話です。彼女はね、ほんとオーラが凄いんですよ。馬房で立っているだけでも雰囲気がほかの馬とは全然違います。とても大人しいんですが、どこか威厳があるんです。決して威張っているというのではなく、誇らしげな雰囲気を漂わせる。そんな馬なんです。

 普段はとっても大人しい。担当の平川さんによれば「馬の真後ろに回っても全然平気」といいます。馬の視界は350度。真後ろだけ見えないので、その位置に人がいると嫌がったり警戒する馬が多いのですが、彼女はへっちゃらみたいです。



 ところが、調教やレースではガラッと変わってスイッチが入る。そのとき、ちょっとした仕草で動いたときの馬力が凄いんだそうです。

「手綱から伝わるクイッとした力が、半端なく強い」(平川厩務員)

 平川さんといえば、元池江泰郎厩舎の厩務員さん。池江泰郎厩舎にはうっっっるさい馬がたっっっくさんいましたから、少々やんちゃな馬を扱うのは全く意に介さないんです。なのに、そういう感触がするというのは、よほどの“馬力”なんでしょう。

 牝馬が勝てば69年ぶりの快挙となるそうですね。ファンディーナは平然とそれをやってのけるだけの器だと信じています。

デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)

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