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前走着順よりも前走人気

  • 2017年04月18日(火) 12時00分


◆サンプルが少ないにしても魅力的なデータ

 マイラーズCは施行場が12年から変わっているので過去10年をひとくくりにするのは乱暴なのだが、ローテ的な話なら問題ないだろうという前提で進めさせていただく。

 過去10年のマイラーズCを振り返ると、前走オープン特別組が穴をあけており、GI組は意外に奮わない。距離延長、ダートからの芝替わり、休み明けのいずかに該当する馬たちばかりなので、そのマイナス面が効いているということなのだろう。

 では、間にはさまる前走GII・GIII組はどうか。実は前走着順で見るより、前走人気で見たほうが話が分かりやすくなる。

 前走GIIかGIIIで連対してきた馬は[2-2-4-15]。人気になっている馬が多いので、回収率も単42%・複76%と伸びない。一方で前走10着以下が[1-1-2-23]で4頭馬券に絡んでいるので、特定のグループを切る材料にもしづらい。

 前走人気順のほうはどうか。前走1〜2番人気馬は[3-4-3-20]で複勝率は前走連対馬と大差ないが、穴馬が混じるので回収率は単125%・複102%となる。こちらは前走10番人気以下だと[0-0-1-20]なので、特定の馬を切る材料にもできる。

 この2つを組み合わせて考えると、「前走人気で負け」が良いのでは? と気づく方もいるだろう。前走GIIかGIIIの1〜2番人気で4着以下だったという馬は過去10年[2-3-2-8]。複勝率46.7%は的中頻度としても悪くないし、回収率は単230%・複169%となっている。サンプルが少ないにしても魅力的だ。

 今年の登録馬に該当する馬は2頭。このコラムではあまり週末のシルシにつながる結論を出さないようにしているのだが、今週だけは例外で、この2頭のいずれかが私の◎になる見通しだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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