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どうせなら単勝ダブル1倍台に遭遇したいな。その上で、辛抱たまらんしたいな

  • 2017年04月27日(木) 12時00分
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サトノダイヤモンドの航路
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阪神大賞典をサトノダイヤモンドが単1.1倍で勝った。
自分は3月16日付けのコラムで、サトノダイヤモンドはディープインパクトの正統後継種牡馬はオレだ!と主張するのなら、阪神大賞典を1人気で1着して、天皇賞春でも1人気になって勝とうよと書いた。

実際、勝ったけれど、正直、父ディープインパクトの阪神大賞典での支持率と同じ単1.1倍の支持を受けるとは思っていなかったので、その信頼性の高さに少々ビックリした。

サトノダイヤモンドの位置取りは7-8-8-4。
ディープインパクトの位置取りは6-6-4-2。
最終3角からの仕掛けは少し違ったけれど、途中までは同じような形で競馬をして勝ったとも言える。

菊花賞のディープインパクトの位置取りは7-7-7-7。
菊花賞のサトノダイヤモンドの位置取りは8-8-9-5。

阪神3000も京都3000も、ほぼほぼポジショニストの池江師の考えていたであろう理想的な位置取りで圧勝したように思える。

ディープインパクトと同じような支持を集め、かつ同じような競馬ができるようになったというのなら、ディープインパクトと同様に天皇賞春でも単1.1倍の支持を受けて、圧勝しようよ。そして高らかに正統後継種牡馬を宣言しようよ。な! そんな感じだ。

ああ〜予想オッズを早く見たい! でもまだ見ない! キタサンブラックがいるからだ。

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キタサンブラックの航路
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3月30日のコラムで、キタサンブラックを負かすのは相当大変だ!ということを「キタサンブラックの負かし方」という書き方で記した。
類希なる勝負根性がキタサンブラックの強さの秘密ではないか? だからキタサンブラックに勝つには接近遭遇せずに遠くから差すしかないのでは? と書いた。

実際、キタサンブラックは先行して、危なげなく抜け出して勝った。有馬記念では逃げた馬を交わしたあとに最内に入ったけれど、大阪杯では逃げた馬を交わしたあとも最内に入らず、内を2頭分くらい空けて走っていたのが印象的だった。

馬場が良いところを選んだとも言えるけど、ジャパンカップのときと同じで、内からでも外からでも、どちらから何かがやって来ても闘志に火がつくように走らせたようにも見えた。

2着には0.1差(4分の3馬身差)だったけれど、スーパー勝負根性馬のキタサンブラックに馬体を接近させての4分の3馬身差は永遠の4分の3馬身差のはずで、着差は0.1秒でも圧勝だったと言ってもいい。

大阪杯の単は2.4倍だった。今思えば単2倍台はおいしいと思えるけれど、2000では力が上ではないか? と思われてもいたマカヒキ、サトノクラウンを向こうに回しての1人気なのだから、それはそれでなかなかの支持率だったとも言える。

そして、ディフェンディング・チャンピオンとして出走する天皇賞春。
逃げてもいいし、控えてもいい脚質の安定感と、強い馬が持つ、並んだら抜かせないという気質。

有馬ではキタサンブラック57キロに対して、サトノダイヤモンドは55キロだった。で、クビ差サトノに負けた。今回は同じ58キロ。
有馬記念とは違う、大阪杯と同じような直線の入り方ができれば、サトノの追撃を凌げるのではないか? そしたら今年も1着だ!

サトノもキタサンもいい航路を歩んでる気がする。

ああ〜予想オッズを早く見たい! サトノとキタサン、予想ではどちらが人気なんだろう?

もしかしたら、ダブルで単1倍台という究極の二強評価が見られるか!?

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ダブル1倍台に遭遇できるか!?
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予想1人気 キタサンブラック  2.2
予想2人気 サトノダイヤモンド 2.3

おっと、自分が期待していた単1倍台に2頭とも届いていない。
っていうか、単勝1人気はサトノダイヤモンドだと思っていた。で、予想では出ないけれど、複勝1人気がキタサンブラックかな? そんなイメージだった。

有馬記念のときはこんなだった。
1人気 サトノダイヤモンド 2.6
2人気 キタサンブラック  2.7

天皇賞春は予想、有馬は確定の違いはあるけど、有馬のときよりも2頭ともに支持率は上がってそうだ。週末までにさらに支持を集めて、ダブル1倍台にならないかな?

娯楽の殿堂業界はサトノを、音楽業界はキタサンを1人気にするために単勝を買いまくったりしないかな。

でも現実的には桜花賞でソウルスターリングの単勝に数百万〜数千万入れるような大量投票派の方たちがどちらにつくかで、1人気が決まるかもしれないな。大量投票派が世の中に何人いるのかわからないけど、真っ二つに割れたりしたら、どっちも1倍台になるのかな?

オッズといえば「オッズテクニカル」という本で、このコラムでもときどき触れるオッズ視点で見る全重賞分析をやらせてもらった。ニュージランドTのジョーストリクトリはその分析を参考に取らせていただいた。感情的、印象的に走りがちな自分を客観視するのにオッズ視点は役立つ。先週の皐月賞もオッズ視点に立てば、アルアインを無印にすることはなかった(つまり振り返らなかった!ひぃ〜!)。

本書は、このサイトでも活躍中の亀谷敬正氏や、双馬毅氏や、山崎エリカさんや、馬券裁判男の卍さんや芸能界一のギャンブラー・じゃいさんらが、正しいオッズとの付き合い方を伝授してくれていて、オッズが回収率をあげるための最重要ファクターであることがよくわかる。上手に馬券的着地をするのにはとても役に立つ。

そういえば、1992年のトウカイテイオーVSメジロマックイーンのときでも、ダブル1倍台にはならなかった。

あのときも、お互いが前哨戦を1人気で1着していた。

トウカイテイオー  前走産経大阪杯 単1.3 1着
メジロマックイーン 前走阪神大賞典 単1.3 1着

天皇賞春の人気は、
1人気トウカイテイオー  1.5  
2人気メジロマックイーン 2.2  

結果は
1着メジロマックイーン  
5着トウカイテイオー  

このときの3人気はイブキマイカグラで単18.2倍だったから、まさしく2強対決だった。

今年の予想3人気はシュヴァルグランで9.2倍、4人気はシャケトラで9.3倍。3、4人気が踏ん張っている。予想とはいえ、1、2人気がダブル1倍台にならないのは、この2頭が頑張っているからかもしれない。いずれにせよ、サトノダイヤモンドとキタサンブラックには単1倍台を目指して、大いにアピールして欲しい。

ちなみに過去10年的にはどうみても2人気有利だ。

「1人気になるのはソンだけど、2、3、4人気になるのはソンではない。迷ったら2人気」(オッズテクニカルP108より)

過去10年で、
1人気 0-0-1-9
2人気 5-1-1-3
3人気 1-4-1-4
4人気 1-2-1-6

2人気が頑張っているのがよくわかる。

ふつうに考えれば、2人気のほうを抽出すればいい。メジロマックイーンも2人気だった。でも、今年は1人気を取りたい衝動にかられる。

有馬記念も1、2人気は接戦だった。

確定は前記したとおり、
1人気 サトノダイヤモンド 2.6
2人気 キタサンブラック  2.7
だったけど、
前日は、
1人気 キタサンブラック  2.5
2人気 サトノダイヤモンド 3.1
だった。

当日も接戦で、最後の決め手はパドックだったように思えた。
ならば、今回もパドック派のみなさんに頑張ってもらおう。

で、オッズの行く末を見ながら、1人気を頭に馬券を買う。うむ、我ながらまっとうだ。まっとうは苦手だけど、この2頭ならば、まっとうになれる気がする!

問題は、どこで人気を見切るかだ。0.5くらいの差がついていれば締切5分くらい前でも見切れるけど、最後まで接戦だとレース1分前でもわからない。締切後から確定までのタイムラグで逆転することもあるからだ。でも接戦だからこそ、パドックが生きてくるわけで、最後まで接戦ではあって欲しい。

しょうがない。締切5分前になったら先読みだ。これくらいは自力で頑張らないと。

サトノダイヤモンドは、道中8番手以内にいて、最終コーナーで加速し、有馬と同じようにキタサンブラックと自身の間に馬を1頭か2頭挟んで、3、4番手で直線に向き、さらにそこから、もう一度、加速装置を発動できたら、勝ち負けに持って行けるのではないか。

キタサンブラックは、手応えがよければ、ジャパンカップや大阪杯のように内を2頭分くらい空けて直線に入るのではないか。そしたら勝ち負けのはず。手応えがそれほどではないときは、内ピッタリで直線に入る(もしくは前の馬を抜いたあとに内に切れ込む)のではないか。そしたら有馬や宝塚同様にちょっとだけ差されるかもしれない。

サトノかな? キタサンかな? 加速装置かな? スーパー勝負根性かな? どっちかな?
今回は大量投票派のみなさんの力を借りて、ダブル1倍台になってもらい、ザワザワ、ワクワク、ニギニギし、最後はパドック派のみなさんの力を借りて、デキのいい方を決めてもらうことにした。

だからこの先の判定はしない。おやすみなさいだ。

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サトノ・キタサン以外の注目馬
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ディーマジェスティ
シュヴァルグラン
アルバート

シュヴァルグランは、2400のジャパンカップでキタサンブラックに0.5秒差つけられた。2500の有馬記念でサトノダイヤモンド(キタサンブラック)に0.5秒差つけられた。しかし、3200の天皇賞春ではキタサンブラックとは0.2秒差だった。距離が長い方が着差は小さかった。

もし、シュヴァルグランが去年より強くなっていれば、2頭にもっと接近できるはず。事実、3000の阪神大賞典ではサトノダイヤモンドに0.2秒差だった。距離が500M伸びて差が詰まったと取るなら、さらに200M伸びるここでは着差は0.08になると計算できる(500M延長で0.3詰まるということは、100mで0.06だから、700Mで0.42詰まるという計算)。

0.08差なら、あとはベストポジショニストの福永の位置取り、仕掛け次第でなんとかなるのではないか? 阪神大賞典ではサトノダイヤモンドより先に動いた。きっと意味があるはず。

アルバートはシュヴァルグランと常にニアな着順だ。アルゼンチン、有馬とシュヴァルグランのすぐ後ろにいた。去年の天皇賞春はニアな着順ではなかったけれど、上がりは同じだった。ルメールの位置取りが後方すぎたかもしれない。シュヴァルグランが走る流れが生まれたら、アルバートもいっしょに来れないか?

ディーマジェスティは、ここではなくて宝塚記念かもしれない。でも買いたい衝動にかられる。それはもちろん鞍上が蛯名だから。ここで何度も書いてるけど、蛯名のGO WESTはG1では無条件に注目してしまう。もう治らない。

でもディーマジェスティの前走は、蛯名込みの前哨戦と考えると悪くない成績だった。以下は鞍上蛯名で天皇賞春を勝った2頭の日経賞の成績。着差と重量と勝ち馬の重量を見ると、ナイガシロにしにくくなる。

マンハッタンカフェ 前走日経賞58キロ 6着 着差0.5 勝った馬は57キロ

天皇賞春 2人気1着 4枠4番

フェノーメノ(14年)前走日経賞58キロ 5着 着差0.5 勝った馬は56キロ

天皇賞春 4人気1着 4枠7番

(13年のフェノーメノは日経賞を56キロで1着し、天皇賞春を勝った)

ディーマジェスティ 前走日経賞57キロ 6着 着差0.5 勝った馬は55キロ

天皇賞春 予想8人気 

陣営の狙いは宝塚かもしれないけれど、予想8人気が眩しくって、眩しくって、しょうがない!(皐月賞と同じだし)

あとは枠。菊花賞でも天皇賞春でも内枠有利は定番だけど、鞍上蛯名は特に内枠だ。4枠より内に入ったら、辛抱できそうにない!

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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