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買える「前走大敗馬」の条件

  • 2017年05月02日(火) 12時00分


◆どのようにして3着以内に激走の可能性がある馬を見抜くか

 今年のNHKマイルCでは、前走大敗馬の扱いがひとつのポイントになりそうだ。

 というのも、皐月賞組が3頭とも前走10着以下。相性の良いスプリングS組で、距離短縮もプラスに働きそうなモンドキャンノは前走10着。さらに朝日杯で1番人気に推され4着に好走したミスエルテも桜花賞11着からの参戦……と、「良質な前走大敗馬」が揃っているからである。

 過去10年、前走10着以下からNHKマイルCに出走した馬は36頭。うち4頭は前走オープン特別組で、これらは馬券に絡んでいない。

 残り32頭の成績は[1-1-5-25]。複勝率21.9%は高いとは言えないのだが、ピンクカメオを筆頭に12番人気以下で馬券に絡んだ馬が4頭いるので、回収率はバカ高い。

 問題はどのようにして3着以内に激走の可能性がある馬を見抜くかだが、さすがに簡単な方法があるわけではない。ただ、ざっくりとした方向性は2つある。

 ひとつは、桜花賞+1800m以上の牡馬重賞から来た馬を重視することだ。二ュージーランドトロフィーからもムラマサノヨートー(07年18番人気3着)というスーパー複穴が出ているが、着度数としては[0-0-2-10]。それに対し「桜花賞+1800m以上の牡馬重賞」組は[1-1-3-11]。しかも着外の中に13番人気4着という馬なども入っている。

 もうひとつはキャリア(戦数)だ。これもムラマサノヨートーだけが例外的存在で、キャリア7戦以上は[0-0-1-15]。それに対し6戦以下は[1-1-4-10]だ。

 今年登録している前走10着以下馬のうち、桜花賞か1800m以上の牡馬重賞から来た馬は5頭。そのうちプラチナヴォイスとトラストはキャリア(戦数)がひっかかる。残るアウトライアーズ、ミスエルテ、モンドキャンノにはまだ十分馬券圏内のチャンスがある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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