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阪神牝馬S組重視の予想で

  • 2017年05月09日(火) 12時00分


◆「前走もマイル戦」という馬たちの優勢は明らか

 ヴィクトリアマイルは人気薄激走馬も少なからず出てきたレースなので回収率を含めたデータの解釈はなかなか難しいところがある。通常は回収率を見ろという私も、この手のレースでは勝率・複勝率を含めて総合的に判断するべきだと考えている。

 ここでは前走距離別成績の話をしたい。ヴィクトリアマイル、創設以降11回の前走距離別成績(前走芝のみ)は以下のようになっている。

種別 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
同距離 [4-2-3-24] 12.1% 27.3% 260 146
今回延長 [3-4-3-66] 3.9% 13.2% 73 70
今回短縮 [4-4-5-70] 4.8% 15.7% 16 151

 距離短縮組にはミナレットが含まれるので複回収率が高くなっているが、勝率・複勝率を含めて考えれば「前走もマイル戦」という馬たちの優勢は明らかだ。1〜3着馬の絶対数はかわらないが、少ない該当馬の中から好走馬が高い割合で出ている。

 前走もマイル戦だった馬はマイラーズカップ、ダービー卿CTなどいくつかの前走レースから好走馬が出ているのだが、予想ファクターとして思い当たるのはやはり阪神牝馬Sである。ヴィクトリアマイルの創設とあわせて1400mになっていたレースが、16年より1600mに戻った。

 1400m時代の阪神牝馬S組は[2-4-2-51]。それに対して昨年はこの組から7頭が出走し[1-1-0-5]。後者がまだ1回だけなので比較はできないが、今後両レースの結びつきがより強固になってきても不思議ではない。

 今年の登録馬に前走1600m組は9頭いるが、前走重賞となると阪神牝馬S組だけでダービー卿やマイラーズC経由の馬はいない。やはりこの阪神牝馬S組を予想の中心とすべきところだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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