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仕上がり早でスピード十分、良血マル外スターダムフロント

  • 2017年05月10日(水) 12時00分
ウインネプチューン(牡 栗東・飯田雄三 父ロードカナロア、母エルノヴァ)
 2代母シンコウエルメスは欧州12ハロンの大レースを勝ちまくったジェネラスの半妹でSadler's Wellsが父。このスタミナを受けた母エルノヴァは、エリザベス女王杯(GI)で3着となったほか牝馬ながらステイヤーズS(GII)で2着となった。エルノヴァの半姉エルメスティアラが皐月賞馬ディーマジェスティの母となったように、このファミリーは旺盛な活力を伝えている。本馬の父ロードカナロアは現役時代、スプリンターズS(GI)2連覇をはじめ高松宮記念(GI)、安田記念(GI)などを制した。香港に遠征して臨んだ香港スプリント(G1)では2連覇達成。ハイクラスな香港のスプリントG1でこれほどの能力を示した馬は稀で、もちろん日本における史上最高クラスのスプリンターだったことは疑いようがない。種牡馬としても楽しみな存在だ。母がスタミナタイプなのでロードカナロアのスピードは効果的だろう。芝向きのマイラー。

エンジェルウィング(牝 栗東・牧田和弥 父ヘニーヒューズ、母レースウィング)
 グリッターウイング(父クロフネ/OP)、ポイマンドレース(父マヤノトップガン/準OP)、クローバーリーフ(父タニノギムレット/1000万下)、ハイドロフォイル(父クロフネ/1000万下)など、兄弟はダート路線でコンスタントに走っている。母レースウィングは現役時代にダート中距離を得意とし、準OPまで出世した。繁殖牝馬としても侮れない力を持っており、さらなる活躍馬を送り出せる可能性は高いだろう。2代母レースは、ダンスパートナー、ダンスインザダーク、ダンスインザムードの従姉妹にあたる良血で、近親にも多くの活躍馬がひしめいている。父ヘニーヒューズは現2歳世代が国内供用初年度産駒。日本で走ったマル外は14頭中11頭が勝ち上がり、そのなかからモーニン、アジアエクスプレス、ヘニーハウンド、ケイアイレオーネと4頭の重賞勝ち馬が出ている。本馬の母はパワータイプなのでダート中距離で活躍するだろう。

スターダムフロント(牡 美浦・藤沢和雄 父War Front、母Don't Trick Her)
 サンタマルガリータ招待S(米G1・ダ9f)、クレメント・L.ハーシュS(米G1・ダ8.5f)を勝ったInclude Me Out(父Include)、ガーデンシティS(米G1・ダ9f)を勝ったCheck the Label(父Stormin Fever)の半弟。父War Frontは現役時代にアメリカでダート6ハロンのG2を勝ち、G1で2着となった程度の競走馬だったが、種牡馬としてはAir Force Blue(カルティエ賞最優秀2歳牡馬)、Declaration of War(13年英インターナショナルS-G1、13年クイーンアンS-英G1)をはじめ多くの活躍馬を送り出して大成功している。2017年の種付け料は25万ドル。前年から5万ドルアップして全米第2位の座をキープしている(ナンバーワンはTapitの30万ドル)。母は異系色の強いスピード血統で、父のスピードと相まってマイル前後で最も力を発揮するだろう。芝・ダートどちらでも行ける。

バレリオ(牡 美浦・相沢郁 父ステイゴールド、母リリウム)
 フローラS(GII)2着、オークス(GI)3着のアイスフォーリスをはじめ、出走した6頭の姉(牡は1頭もデビューしていない)のうち5頭が勝ち上がっている。母方にフレンチデピュティを抱えたステイゴールド産駒は、他にレインボーライン、グランシルク、シュペルミエール、オールザゴーなどコンスタントに走っており、連対率22.9%、1走あたりの賞金額271万円。これはステイゴールド産駒全体の14.5%、183万円を大きく上回る。きわめて相性のいい組み合わせといえるだろう。姉アイスフォーリスはどちらかといえばワンペース型で、さほど切れる脚は持っていなかったが、弟はこのあたりがどう出るか注目したい。決め手があるようなら重賞級だろう。

レッドレグナント(牝 美浦・大竹正博 父ロードカナロア、母エンプレスティアラ)
 ボルドネス(父ハーツクライ/現3勝)、レッドアーヴィング(父アドマイヤムーン/障害OP)の半妹。母エンプレスティアラは未勝利馬だが、ココシュニック(ステファノスの母)、ゴールデンハインド(OP)、ロングロウ(OP)の全姉にあたる良血で、2代母ゴールドティアラは南部杯(GI)などダート重賞を5勝した名牝。これにスプリント王者ロードカナロアを付けて誕生したのが本馬。母方の血はダートまたは芝長距離に適性があるので、スピード豊かなロードカナロアを付ける選択は悪くない。父母ともにパワフルなピッチ走法を伝えるタイプなので、サンデーサイレンスを持っていないことを考え合わせるとダート向きに出る可能性もある。問題なく芝でスピードを発揮できるならロードカナロアは前途洋々だろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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