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万全の仕上がり、ヤマカツグレース

  • 2017年05月18日(木) 19時00分


 今週はオークス。結論から先に言うと、アドマイヤミヤビとヤマカツグレース、そしてブラックスビーチから目が離せず、ひたすら彼女らに注目し続ける1週間となりました。この掲載は木曜日なので、“なりました”と過去形にするのは間違い! “なっています”と日曜夕方まで現在進行形です。

 まず、アドマイヤミヤビ。ずーっと追い続けている彼女の状態がとにかく気になっています。今年2月、3連勝でクイーンCを制した頃のような雰囲気があれば、文句なし! なのです。でも、何かちょっと違うんですよね…。桜花賞のころと比べて、状態が右肩上がりなのは明らかなんです。しかしながら、オークスという期限までにどれだけ上昇カーブが描けるのか、この1点にかかっているかな、と察します。



 状態は、いいか悪いかといえば、間違いなくいいんです! でもGI、オークスとなると、そこからもう数段ギアを上げていかなければいけない。それがどこまでか、という話です。


 ミヤビの調教に物足りなさを感じるファンの方もいらっしゃるとは思いますが、直前の追い切りは1週前より軽くするというのは予定通りですし、パートナーの安田助手も「乗った感触はいいし、馬自身に走る気持ちはありますよ」と話しています。牝馬ですから、走る気持ちがすごーく気になっていたんですよね。牝馬は一度競馬が嫌になってしまうと、そこから気持ちが戻らなくなることがよくありますから。ミヤビは桜花賞の道悪馬場が心身ともに堪えていたはず。だからこそ、百日草やクイーンCの時の心身が戻ってくることを願ってやまないのであります。


 だいぶ温かくなってきましたし、撫で過ぎてフケが来ても困るので今回は間近でオスマシしている様子を見守るにとどめます! このあとは東京競馬場からそのまま放牧に出る予定。力を出し切って、夏休みに入って欲しいですね。

 ブラックスビーチは東京への輸送が続きますが「ここからもうひとつギアをあげていきたいところ」(辻野助手)と状態アップを狙って調整していました。直前の追い切りについては「負荷をかけるというより、折り合いやハミ受けの確認にポイントをおいて仕上げた」とのこと。陣営、かなりいい手ごたえを感じているようですよ。


 そして、ヤマカツグレース。これがね、かなりいい状態をキープしているんですよ。

「カイバ食いもいいし、落ち着いている」と担当の土屋助手。兄のヤマカツエースはニュージーランドトロフィーを勝ってはいますが、本格的に力をつけてきたのは3歳秋以降。そのため、陣営もグレースが良くなってくるのはもう少し先だと考えていたようですが、想定より早く仕上がったようですね。



 ヤマカツグレースの長所は操縦のしやすさ。控えるポイントもゴーサインの合図も従順に鞍上の指示に従います。土屋助手は「あとは波に乗っている横山典騎手にお任せするだけ」と話しつつ、相当自信があるようでしたね。

 ともあれ、3歳牝馬の祭典だけに、直前まで油断は禁物。パドックで各馬がパンパンのいい体で出走してくることを祈りましょう!

デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)

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