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3種牡馬のノウハウが一層成熟した2017年のオークス

  • 2017年05月19日(金) 19時00分


◆やはり競馬は農業スポーツ

 当日4人気以下になるであろう、馬の中から血統的に面白い馬を3頭上げます(上げる順番は評価順ではありません)。

 フローレスマジックは父ディープインパクト。同種牡馬の産駒は5年連続でオークスにて馬券に。うち4年は複数が馬券になっているように、特に相性の良いレース。

 当コースでのG1レースは、ディープ牡馬よりもディープ牝馬の方が勝利数、馬券になった回数も多いように、ディープ産駒は牝馬のほうが特に当コースに相性が良い点にも注目。

 ところで、昨年のオークスはハービンジャー産駒のジェラシーが10人気で4着。

 現3歳世代のハービンジャーは、デビューから3世代目。これも散々書いてきましたが、ハービンジャー産駒は使い方から仕上げ方まで、世代を経るごとに変わってきています。

 皐月賞でもペルシアンナイトが2着に走り、同種牡馬の産駒がクラシックで初の馬券に(その流れを警戒して皐月賞でも上位評価にしたんですが…)。

 オークスへの出走頭数も初年度産駒はゼロ。昨年は1頭出て4着。そして今年はトライアル(フローラS)で1、2着も決め、4頭がエントリー。この流れには警戒したいところ。

 ディアドラはハービンジャー産駒。母父スペシャルウィークは、ブエナビスタ、シーザリオと複数の勝ち馬を出したオークス得意の種牡馬。サンデーと欧州型ダンチヒの組み合わせは2年連続で2桁人気馬が4着。

 モーヴサファイアは、大一番で恐ろしいほどに血を魔力を見せつけるキャサリーンパーの一族。

 同一族でJRAのG1にて3着以内に走ったのは、マリアライト、アロンダイト、リアファル、ダンビュライト。4頭のうち3頭は6人気以下の人気薄で馬券に。

 特にダンビュライトの皐月賞は「軽い馬場は合わないだろう」と軽視したのですが、3着に大激走。馬場は重いほうがいいのかもしれませんが、そもそもG1の流れを好む一族なのだと反省した次第。

 もっとも、ハービンジャー産駒同様、ハーツクライ産駒も今年がオークス最多出走。

 ハービンジャーとハーツクライの最多出走は、それぞれの種馬のノウハウ確立とともに、ディープのピークを早めに持ってこさせないノウハウが確立された影響も大きいのかもれません。

 やはり、競馬は農業スポーツ。血(種)を育むのは人なんですねぇ。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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