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アメリカの統合型リゾートで競馬観戦

  • 2017年05月20日(土) 12時00分


◆日本にもマルチ競技場を!

 14日に開催した「競馬と鉄道展記念トークショー」は、おかげさまで盛況のうちに終了しました。同展は8月までのロングラン。もうまもなく展示替えがあるとのことなので、今後も引き続きよろしくお願いします。そして、今回のトークショーを機に新たな“展開”が始まりそうです。これについては、時期が参りましたら改めてお話ししたいと思います(最近どこかで聴いたようなフレーズ?)。

 さて今週、アメリカへ行ってきました。主な目的はダウンズ・アット・ポコノでの競馬観戦。ニューヨークからバスで3時間ほど、ペンシルバニア州ウィルクス・バールといういなか町の町外れにあるトロット専門の競馬場です。

 実はここ、日本で開発構想が持ち上がっているIR(統合型リゾート)の1つなのです。メジャーリーグ・ヤンキースタジアムの試合で、バックネット下に映る「Mohegan Sun」の広告をご覧になったことはありませんか?それこそがアメリカで有名なIR運営グループで、コネチカット州に最大の施設を擁し、私が行ったポコノもその傘下に収めています。

 そこに併設されているのは、競馬場、テーブルゲームもできるカジノ、いくつものレストランとフードコート、ホテル、コンベンションセンターなど。子供向けの施設はなく、来場客の大半はシニア層で、あとはカップルがチラホラといった感じでした。

 モヒガンサン・ポコノは、アメリカによくある“レーシノ”(=競馬場+スロットマシーン場)をIRに発展させたものです。競馬場には非開催日にもオープンしている場外発売窓口があり、全米各地の馬券が買えるようになっています。以前にも書いた覚えがありますが、日本のIRにもこういう施設はぜひ作ってもらいたいですね。「それじゃぁ、競輪、競艇、オートレースが黙っちゃいないだろう」って?だったら、全部買えるようにしちゃえばいいんですよ。

 いっそのこと、4競技すべてが開催できる“マルチ競技場”を作ってはいかがですか?その運営方法についても“腹案”がありますので、それもまた日を改めてご紹介しようと思います。

 話変わって今週はオークス。1980年から去年までの1〜3着馬111頭の馬体重を調べてみると、そのうちの42頭が440kg未満でした。80年代が30頭中13頭、90年代は同12頭、2000年代は同11頭、そして2010年以降が21頭中6頭という内訳。徐々に減りつつある印象ですが、それでも長丁場のレースだけあって、小柄な牝馬の活躍は目立ちます(女子マラソンに小柄で細身の選手が多いのと同じ?)。

 そこで今回は、当日の馬体重が430kg台であることを条件に、本命にリスグラシュー、穴馬にハローユニコーン、ブラックスビーチを挙げておきます。ただ、1〜3着馬がすべて小柄な馬ということはめったにないので、馬券をどう買うかが悩みどころですけどね。

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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