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ダービーも内枠有利のレース

  • 2017年05月23日(火) 12時00分


◆枠順決定を緊張感をもって見守りたい

 オークスを見てしみじみと思ったのが枠順の大切さ。データとして出す場合には枠番別成績・馬番別成績といった形になるが、それ以上に効いてくるケースもある。

 ソウルスターリングはルメール騎手だからインベタの競走をするだろうとは思っていたが、位置取りも積極的だった。おそらく直線で踏むコースは決めていたのだろう。そこを取るためにも位置取りが生きた。仮に外枠だったら、単に外を回されるというだけでなく、前後の問題としてもあの位置は取れない。

 そのオークスはBコース使用、今週のダービーは伝統的にCコース使用だが、仮柵位置が変わっても内枠有利の傾向は続く。

 コース改修後の枠番別成績は以下のようになっている。なお、この間取り消しや除外で17頭立てになったことが2回あるが、大勢に影響はないだろう。

枠番 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
1枠 [6-2-1-19] 21.4% 32.1% 198 95
2枠 [2-1-3-22] 7.1% 21.4% 51 116
3枠 [2-2-0-24] 7.1% 14.3% 14 30
4枠 [0-4-2-21] 0.0% 22.2% 0 84
5枠 [1-1-1-25] 3.6% 10.7% 30 41
6枠 [1-2-1-24] 3.6% 14.3% 9 42
7枠 [2-1-4-35] 4.8% 16.7% 10 43
8枠 [0-1-2-38] 0.0% 7.3% 0 69

 下手な予想をするより、内から順に買ったほうが早いのではと思える。

 内枠の有利さだけでなく、感じるのが外枠の厳しさだ。5枠より外から連対した馬は9頭いるが、8頭までが5番人気以内でうち4頭は1番人気馬。アサクサキングスの14番人気2着があったくらいで、外から穴を狙うのは難しくなっている。狙うにしても3着までだろう。

 逆に、上位人気馬が内寄りに入ると信頼度が増す。1〜3番人気馬が1〜3枠に入ったケースは当該期間内[9-1-1-5]。着外5頭のうち4頭はその年他にも該当馬がおり、そちらは馬券に絡んでいた。

 いつも以上に、枠順決定を緊張感をもって見守りたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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