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サンデーの血を持たない馬をG1馬に育める人

  • 2017年06月02日(金) 19時00分


◆今年の香港馬2頭は当然注目したくなります

 昨年の安田記念も父「非サンデー系」が1、2着。父非サンデーの出走は3頭。古くから安田記念はサンデー直仔で勝ったのはダイワメジャーだけですから、サンデーの特性が活きるレースではありません。

 今年は、ダービー、オークスの勝ち馬も、どちらもサンデーサイレンスの血を持たない馬。育成は藤沢厩舎。

 そういえば、藤沢厩舎の管理馬で安田記念を制したタイキシャトル、タイキブリザードも「サンデーの血を持たない馬」

 先週までの流れを汲んでも、今週も、藤沢厩舎の非サンデー…と思ったら藤沢厩舎の馬はいませんでした。

 ならば、今年は香港馬狙いも面白いかもしれません。2頭とも「サンデーの血を持たない馬」ながらも東京のG1で実績を残した調教師の管理馬。

 コンテントメントもビューティーオンリーも、昔から安田記念に相性のいいデインヒルの血を持つ馬。

「血を育むのは人」です。今年の香港馬2頭は「サンデーの血を持たずに東京コースを走らせられる」「血統」と「調教師」の管理馬なのですから、当然、注目したくなります。

 迎え撃つ日本勢は、今年もすべてがサンデーの血を持つ馬。先週までの馬場傾向と、安田記念の傾向を考えると「サンデーの特性」は薄く、サンデーに匹敵するスピードを持ち、サンデーとは真逆の馬力や持続力に長けたタイプを狙いたいところ。

 ならば、父も母父も安田記念に実績がある非サンデー系のブラックスピネル。

 同馬の父はタニノギムレット。サンデーの血を持たない血統ながらもダービーを親子で制した馬。G1で馬券になった産駒はウオッカ以外すべて東京コース。そのウオッカもG1レース7勝のうち6勝は東京、阪神での1勝は安田記念と同じマイルG1(阪神JF)。

 話は、先週のダービーに戻りますが、藤沢厩舎はもちろん、ルメール騎手の手腕にも改めて脱帽。

「1人気で負けるレース」を普段の競馬で最も経験している人達だから「1人気でも負ける競馬」を回避するために、あんな戦法ができるのかな…なんて素人考えも。先週の東京は1人気でも外を回す差しでは負けますからね。

 とはいえ、ルメールの「腕」でもどうにもならない人気馬の傾向はあります。そういう馬が出ているレースでルメールの逆張りをするのも馬券では効果的だと、改めて強く思った次第。単行本「競馬研究所2」を読んだ後ですし(宣伝(笑))。

 今週は、モレイラ、ルメールの騎乗馬が東京では人気になるでしょう。けれども、世界レベルの名手でもどうにも動かせない馬、条件のレースはあるはず。と、強く信じて、今週も全レースの検討を楽しみたいです。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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