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近年のエプソムCは4歳の馬が圧倒的に優勢

  • 2017年06月10日(土) 20時00分


 先週末にJRAで施行された3歳以上の平地競走は計23レースあり、3歳の馬が2勝、4歳の馬が17勝、5歳以上の馬が4勝という結果でした。前回の当コラムで紹介した通り、2012〜2016年の3回東京ならびに3回阪神、かつ3歳以上の平地競走における馬齢別の勝利数は、3歳の馬が110勝、4歳の馬が230勝、5歳以上の馬が106勝。だいたい「1:2:1」という割合が例年の相場です。しかし、先週末の年齢別勝利数を割合(シェア)で表すと、3歳の馬が8.7%、4歳の馬が73.9%、5歳以上の馬が17.4%ということになります。例年と比べても4歳が圧倒的に優勢、かつ3歳は不振という構図だったわけですが、今週以降はどうなるでしょうか。もしこの傾向が世代間のレベル差によるものであれば、WIN5の買い目作りにも反映させていくべきだと思いますが……。

 なお、明日6月11日のWIN5は総出走頭数が73頭、総組み合わせ数が60万8256通り(土曜16時現在)。序盤の1〜2レース目が多頭数なので、ここをいかに切り抜けるかがポイントと言えるかもしれません。

◆今年のマーメイドSは実績馬が期待を裏切りそう

 1レース目は3歳以上1000万下の小金井特別(東京9R)。降級初戦の4歳勢に加え、3連勝中のインフェルノあたりが注目を集めそうです。

 2レース目は3歳以上1000万下の加古川特別(阪神10R)。4歳のクリノリトミシュルらに支持が集まると思います。

 3レース目は3歳以上1600万下、ハンデキャップ競走の多摩川S(東京10R)。比較の難しいメンバー構成ですが、距離適性を不安視されなければメートルダールが断然の人気になるかもしれません。

 4レース目は3歳以上GIII、ハンデキャップ競走のマーメイドS(阪神11R)。土曜16時の時点ではクインズミラーグロ、トーセンビクトリー、マキシマムドパリあたりが上位人気グループを形成していました。

 5レース目は3歳以上GIIIのエプソムC(東京11R)。こちらは土曜16時の時点だとアストラエンブレムの人気がやや抜けており、タイセイサミットが続いています。

[伊吹式WIN5ランキング 2017年06月11日版]

1位 東京10R 10.メートルダール
2位 阪神10R 3.クリノリトミシュル
3位 東京9R 7.ダノンフェイス
4位 阪神11R 2.バンゴール
5位 東京11R 10.アストラエンブレム
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 東京11R 6.デンコウアンジュ
7位 東京11R 7.マイネルハニー
8位 阪神11R 1.アースライズ
9位 阪神11R 8.ローズウィスパー
10位 東京9R 12.チュラカーギー
【以上すべての馬を買うと18点買い】

11位 阪神10R 8.ローズストリート
12位 東京10R 3.ハクサンルドルフ
13位 東京11R 14.タイセイサミット
14位 阪神11R 4.クインズミラーグロ
【以上すべての馬を買うと128点買い】

15位 東京9R 6.リスペクトアース
16位 阪神10R 12.エルデュクラージュ
17位 東京10R 1.ストーンウェア
18位 東京11R 2.フルーキー
19位 東京11R 1.マイネルミラノ
20位 阪神11R 5.トーセンビクトリー
21位 東京9R 9.インフェルノ
【以上すべての馬を買うと1080点買い】

22位 東京9R 5.メイショウグジョウ
23位 阪神10R 2.イーストオブザサン
24位 阪神10R 13.アルムチャレンジ
25位 阪神10R 4.オースミラナキラ
26位 東京10R 8.マリオーロ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 4レース目のマーメイドS(阪神11R)は前走の内容を素直に評価したい一戦。「前走の着順が9着以下だった馬」は2012年以降[0-0-2-25]、「前走の単勝人気順が7番人気以下だった馬」は2012年以降[0-1-3-31]と、それぞれ勝ち切れていません。たとえ前走が格の高いレースであっても、これらの条件に引っ掛かる馬は人気を裏切りがちです。また「前走の馬体重が480kg以上だった馬」は2012年以降[0-1-0-18]、「前走との間隔が中5週以上だった馬」も2012年以降[0-1-1-15]。今年のメンバー構成ならアースライズ、バンゴール、ローズウィスパーあたりを重視すべきでしょう。

 5レース目のエプソムC(東京11R)は若い馬に注目したいレース。「馬齢が4歳だった馬」は2011年以降[5-4-1-9]と安定していました。なお「前走が“国内外の重賞”でなかった馬」は2011年以降[2-2-0-38]といまひとつ。さらに「前走の馬体重が500kg以上だった馬」も2011年以降[0-1-2-28]と苦戦しています。すべての条件をクリアしているデンコウアンジュ、マイネルハニー、休養明け2戦目で上積みがありそうなアストラエンブレムあたりまでマークしておくべきかもしれません。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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