スマートフォン版へ

ユニコーンSは臨戦過程と血統で絞り込みたい

  • 2017年06月17日(土) 20時00分


 今週から1回函館が開幕し、本格的な“夏競馬”のシーズンがスタートしました。改めて過去3年のWIN5対象レース(2014年の6月22日から2017年の6月11日まで)を集計してみたところ、単勝オッズ3倍未満の馬が優勝したレースの割合は、中央場所の4場(東京、中山、京都、阪神)が22.4%、ローカルの6場(札幌、函館、福島、新潟、中京、小倉)が12.8%となっています。以前はそれほど差がなかったものの、近年のローカル開催は堅く収まるレースの割合が減っているのです。再来週からはローカル開催のみとなるわけで、WIN5の難度はこれまで以上に上がると覚悟しておくべきでしょう。

 なお、過去3年の間に函館で施行されたWIN5対象レースのうち、単勝オッズ3倍未満の馬が勝ったのは、2016年の7月3日に行われた巴賞だけ。しかも、このレースを制したレッドレイヴンは単勝オッズが2.9倍でした。今夏の函館開催も波乱の決着を常に意識しておいた方がいいかもしれません。

 明日6月18日のWIN5は総出走頭数が64頭、総組み合わせ数が32万4480通り(土曜16時現在)とかなり少なめ。少頭数のレースが続く分、買い目を絞り込みやすいのではないかと思います。

◆函館スプリントSは強調材料が多い2頭に期待

 1レース目は3歳以上1600万下の灘S(阪神10R)。4歳のストロングバローズ、ナムラアラシあたりが注目を集めそうです。

 2レース目は3歳以上1000万下、ハンデキャップ競走の芦ノ湖特別(東京10R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 3レース目は3歳以上GIIIの函館スプリントS(函館11R)。土曜16時の時点ではセイウンコウセイの人気が抜けており、シュウジが続いていました。

 4レース目は3歳以上オープンの米子S(阪神11R)。前走の都大路Sを制したダノンメジャーらが上位人気グループを形成するでしょう。

 5レース目は3歳GIIIのユニコーンS(東京11R)。こちらは土曜16時の時点だとリエノテソーロに支持が集まっており、アンティノウス、サンライズソア、サンライズノヴァが続いています。

[伊吹式WIN5ランキング 2017年06月18日版]

1位 阪神10R 8.ナムラアラシ
2位 東京11R 8.サンライズノヴァ
3位 函館11R 3.キングハート
4位 東京10R 2.ピンクブーケ
5位 阪神11R 4.ブラックムーン
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 阪神11R 2.サトノラーゼン
7位 東京10R 9.チャロネグロ
8位 函館11R 8.ジューヌエコール
9位 東京11R 15.サンライズソア
【以上すべての馬を買うと16点買い】

10位 阪神10R 9.シャイニービーム
11位 阪神11R 6.グァンチャーレ
12位 東京10R 3.ソールインパクト
13位 函館11R 12.セイウンコウセイ
【以上すべての馬を買うと108点買い】

14位 東京11R 7.アンティノウス
15位 阪神10R 1.ストロングバローズ
16位 阪神11R 5.ダノンメジャー
17位 阪神11R 3.ムーンクレスト
18位 阪神11R 7.ベステンダンク
19位 東京10R 11.ダノンキングダム
20位 東京10R 12.ヴェラヴァルスター
21位 東京10R 7.サウンドメモリー
22位 函館11R 10.シュウジ
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 函館11R 1.ラインハート
24位 東京11R 4.リエノテソーロ
25位 東京11R 2.ハルクンノテソーロ
26位 阪神10R 2.マイネルオフィール
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 3レース目の函館スプリントS(函館11R)は前走の内容を素直に評価したい一戦。「前走の条件が“JRAのGIかGII”以外、かつ前走の着順が5着以下だった馬」は2011年以降[0-0-1-26]と優勝争いに食い込めていません。なお、同じく2011年以降に限ると「馬齢が4歳以下だった馬」は[2-4-4-15]、「性が牝だった馬」は[2-2-5-22]、「前走の距離が1200m超だった馬」は[4-2-5-24]、「枠番が1〜3枠だった馬」は[3-4-3-18]とそれぞれ堅実。強調材料が比較的多いキングハート、ジューヌエコールあたりを重視したいところです。

 5レース目のユニコーンS(東京11R)も臨戦過程がポイント。「前走の条件が“JRAの500万下”だった馬」は2011年以降[1-0-1-30]ですし、「前走の条件が“JRAの500万下”以外、かつ前走の着順が5着以下だった馬」も2011年以降[0-0-1-31]と苦戦しています。また「前走が“JRAのレース”、かつ前走の4コーナー通過順が4番手以下、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が2位以下だった馬」は2011年以降[0-0-1-40]。さらに「父も母の父もサンデーサイレンス系以外の種牡馬だった馬」は2011年以降[1-3-1-46]と安定感を欠いていました。これらの条件をすべてクリアしているサンライズソア、サンライズノヴァの2頭に注目すべきでしょう。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング