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能力差の大きいメンバー構成になったラジオNIKKEI賞

  • 2017年06月30日(金) 18時00分


◆トップハンデはけっこう苦戦している

 06年にハンデ重賞となったラジオNIKKEI賞。早くも11回ぶんのデータがストックされたことになる。見ていると能力差の大きいメンバー構成なのでハンデでそれを埋めきれてはいないように見えるが、一方でトップハンデはけっこう苦戦している。予想も多少はひねってみたいところだ。

 サトノクロニクルは白百合Sを勝ってトップハンデの57キロ。パーフェクト連対で重賞での2着もあるから、押し切れそうにも見える。ただ、06年以降57キロは[0-1-0-6]、トップハンデ(牝馬を+2キロせず額面でカウント)は[1-1-0-13]。過信も禁物だ。福島向きの器用さがあるかという問題もある。

 牝馬であることを考慮するとライジングリーズンもトップハンデ。初距離は血統からも問題なさそうだが、こちらもハンデと福島適性が問題。牡馬相手のオープンがはじめてという点も克服しなければならない。

 前走1000万条件組は過去11回で[3-1-1-25]。勝率複勝率が良いわけではないが馬券に絡んだのが5,8,8,14,16番人気なので回収率はやたらと高い。今回常識で考えればクリアザトラックなのだが、同じレースで最下位だったロードリベラルも、一気に3キロ差+叩き2走目ということを考えると面白いかもしれない。過去の1000万条件組も負けてきてここで穴になったケースが目立つ。

 扱いに悩むのがマイネルスフェーン。1800mでも流れ次第では距離が響いたということになりかねない。相手が強いから仕方ないとはいえ負け癖をつけてここに臨む形にもなってしまっているので、△あたりでお茶を濁す手がよいか。

 前走500万条件組は11回で[3-2-3-42]なのだが、前走1番人気が[3-1-2-12]で馬券に絡んだ残り2頭も前走2番人気。明らかな素質馬やかなりの勢いがついた上がり馬でないと難しい。今回条件を満たすのはセダブリランテスだけとなる。

 ただデータ予想だと1頭くらいは例外が混じるものだし、サトノクロニクルが凡走した場合は例年だと来ないパターンの馬が混じる可能性はある。前走オープン組で一応掲示板に載ってきたニシノアップルパイ、500万条件6番人気1着だが明らかに馬が良くなってきたバルベーラあたりがぎりぎりの3着候補か。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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