◆ハンデ差と能力差の開きに着目 2006年からハンデ戦に変わり、それまでより出走馬全体のレベルは少しダウンしているかもしれない。
秋に向けた飛躍の1戦ではあるが、小回りで平坦に近い福島1800m。やがてのビッグレースを展望したい期待馬にとっては、必ずしも好ましいコース、距離ではないからだろう。クラシック路線に一応乗って、路線重賞でそれなりの成績を残した馬がトップハンデとなるのは、みんなまだ実績というほどのものはなく、キャリアも浅いから当然。しかし、たとえば今年、上下7キロの差がつくほど能力に大きな開きがあるかとなると、見解は分かれる。
2006年以降の11年間にトップハンデを課せられた馬は計15頭存在し、その成績は【1-1-0-13】であり、うち、57キロを課せられた馬は「14、2、8、4、8、9、5」着。さんざんな成績である。ハンデ不利で動けなかったというより、福島コースの1800mは合っていない馬が多かったから、要注意。
今年は
サトノクロニクル(父ハーツクライ)が背負い頭で57キロ。決してコースが合わないとは思えないが、ここまでの好走は広い京都が中心。上の日本ダービー2着のサトノラーゼン(父ディープインパクト)も、京都、阪神、東京が中心で、そのときの状態もあるが、ローカルには良績は少ない。過信禁物か。
ホープフルSを、のちに日本ダービーを快勝することになるレイデオロの2着している
マイネルスフェーン(父ステイゴールド)から入りたい。
ホープフルS2000mの勝ち時計は、同レースが重賞に昇格して引き継いだレースが異なるから比較できないが、中山の2歳の2000mとすると非常に中身が濃く、10ハロンすべて「12秒5」以内の厳しいペースで前後半「60秒3-61秒0」= 2分01秒3。鮮やかに勝ったレイデオロが日本ダービーを快勝したのだから、レースレベルが低いわけがない。
2着マイネルスフェーンは、終始中団のインに入って、直線もイン狙い。最後は割って伸びて上がり36秒0。レイデオロの35秒7につづく2位。全体の走破タイムは2分01秒5だから、負けたとはいえ立派なものである。
青葉賞→日本ダービーは距離2400mも、高速上がりの左回りも合わずに凡走したが、今度は【0-1-2-0】と崩れていない中山と同じ右回りの中距離。ステイゴールド産駒向きの平坦に近いローカル戦でもあり、おそらくイン狙いに出ると思える同馬には絶好の枠を引いた。ライバルの多くは外を回って追い込んできそうな人馬が多い。ホープフルSの再現を狙いたい。体調は上々である。単複主力に伏兵にも流したい。
中京のCBC賞は、初ブリンカー装着の
アクティブミノルが狙える。中京は過去2戦、ファルコンS鼻差2着と、昨年の高松宮記念を1分07秒1でレコードと0秒4差の4着。コース適性は文句なしに高い。