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ドバイ帰りのカフジテイクのデキはどうか!? 2重賞の追い切りチェック!

  • 2017年07月05日(水) 18時00分


 先週から福島、中京競馬が開幕しましたが、今週から暦も7月になって、いよいよ本格的な夏競馬。栗東トレセンも馬の数が少なくなり、これから9月までは閑散とした感じになってくると思います。

 G1が続く時期は追い切りの時間帯が忙しくて、なかなか未勝利の追い切りまでじっくりと観たり、担当者の話を聞くことができません。でも今は少し時間に余裕もあるので、気になる馬、懇意にしていただいている人の馬には時間をかけることができるんですよね。だからというわけではありませんが、今週は7月5日の時点で◎を打ちたい馬が決まってきました。あとはこれをウマい馬券に反映させることができるかどうか。これに尽きますよね。

連勝中のヴォージュ、時計の遅さに黄信号?


【七夕賞/ヴォージュ】

 1600万下を連勝して重賞初挑戦。この勢いは素晴らしいと思いますが、同じような連勝は1年前にもあって、それが未勝利、500万下の連勝。そして木曽川特別を6着に敗れましたが、当時が坂路調教だったところをトラック調教に切り替えて敗れています。これがひとつの好走と凡走の調教を見極めるポイントだと思っていました。

 今回は中間の時点で坂路追い切りがあり、最終追い切りも坂路で併用調教。この点に関しては、前走までと全く同じですが、人気しているため「強いて」を挙げれば、追い切り時計の遅さ。たとえば同じ中2週の北野特別では1週前、最終追い切りともにある程度の時計で、今回はその数字よりかなり遅くなっています。福島競馬場までの輸送があるので、当然といえばそれまでですが「強いて」悪い変化を探すならここでしょう。

【七夕賞/スズカデヴィアス】

 長期休みもあって、二桁着順や勝ち馬から1秒以上離されて負けることも珍しくありませんでした。しかし近走はG1の大阪杯を除いて、ある程度堅実な走りを見せています。その要因のひとつとして、最終追い切り場所をCWコースにしたことがあるような気がします。白富士Sのように、6F80秒を切るような速い時計をマークした時に勝ったことを思えば、最終追い切りは加減なしにしっかりやることが良い方へ出ているのでしょう。

 しかし今回の最終追い切り場所は栗東坂路。もちろん2014年比叡Sを勝った時に栗東坂路で最終追い切りを行っているので、一概に否定できない追い切り場所。ただ近走の好走時と違うパターンであることは間違いなく、その点において高い評価ができないことは察していただきたいところ。

スズカデヴィアス(7月5日撮影)

スズカデヴィアスは近走の好走時と違う追い切りパターン(7月5日撮影)


海外遠征明けもいい動きを見せたカフジテイク


【プロキオンS/エイシンバッケン】

 初G1のフェブラリーSが4着で、その後の休み明け欅Sは快勝。しかも距離がフェブラリーSよりも1F短縮、左回りという今回と同じ設定での勝利。ここで人気するのも当然といったところでしょうか。休み明けだった前走も決して、久しぶりという感じではなく、力を出せる調教内容でした。

 ただ今回は追い切り本数を強化して、前走以上であることは間違いありません。最終追い切りの時計はごく平凡ですが、この数字がこの馬にとっての好走調教。ただ週中の雨に週末の雨予報で雨馬場になった時に後方からの差しが決まるかどうか。状態ではなく、展開面での心配ということになりそうです。

【プロキオンS/カフジテイク】

 ゴドルフィンマイルは5着。今回はこのレース内容を評価するしないではなく、初めての海外遠征から帰国してのレースがどうかという点。まずはいつもと同じような調教内容を課しているかどうかです。

 調教内容としては、根岸S1着時やフェブラリーS3着時と同じ調教内容。1週前の日曜日に左回りのCWコースで時計を出しているか否かに注目していましたが、ここは抜けていません。ということは、しっかり負荷をかけることができていると思います。最終追い切りは4F時計の自己ベストを更新する数字。併せ馬でも楽々前に追いついた動きですから、動ける状態であることは確か。あとは遠征明け、これだけです。

カフジテイク(7月5日撮影)

カフジテイクは動ける状態であることは確かで、遠征明けがどうか(7月5日撮影)


【プロキオンS/キングズガード】

 昨年のプロキオンSは田中章博厩舎に所属して、最終追い切り場所が栗東坂路で3着。現在の寺島良厩舎に移ってからは、CWコースでの最終追い切りが好走調教になっています。それだけに最終追い切りの比較という意味では追い切り場所が替わっており、まずはここをどのような評価にするべきかでしょう。

 そして、CWコースでの比較という意味でも前走と今回は違います。6F時計が速かった前回と遅かった今回。ウッドチップの状態が違うとはいえ、6Fで7秒近く違っており、今回はすごく遅いということで間違いないでしょう。ローテーションが違うから、という理由はあるかも知れませんが、比較対象が少ない中では、これを参考にするしかありません。

キングズガード(7月5日撮影)

キングズガードは前回より時計がすごく遅い(7月5日撮影)


◆次走要注意

・7/2 2歳新馬【トロワゼトワル】(2人/1着)

 ウマい馬券にも記しましたが、主観的に本命を打つべき、来春も視野に入れることができる素材の馬。その通りのレース結果だったと思いますし、今後はひと息入れる予定。

 まだまだ線の細さもありますから、そういった部分が成長してくることによって、タフなマイルへの対応力がついてくるような気がします。

[メモ登録用コメント] [芝マイル]最終追い切り栗東坂路でラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・3歳未勝利【アルマシャール】
 調教での走りはダート向きということもあって、ダートレースも視野に入っていましたが、中京芝での好走実績を考慮して、芝2000mに出走予定。適度に時計を要する馬場ですが、なにより現状の絶好調さなら先行して、最後まで粘り込むことができそうです。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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