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基本的には堅いプロキオンS

  • 2017年07月07日(金) 18時00分


◆実績は今回のメンバー中では抜けている

 プロキオンSは開催場こそ変わってきたが、時期も2000年以降は6月→7月で大きくは移動していないし、出走してくるメンバーのニュアンスなどは変わっていない。基本的には堅いレースだが、たまにいきなり単穴が出る。ただこの単穴を出す馬に共通した傾向はないので、人気サイドから◎を選び、一方でその◎を信用しすぎず、馬連や3連複の軸とする(馬単や3連単の1着固定にはしない)ような買い方がおすすめだ。

 人気は実績からもカフジテイクだろう。重賞での実績は説明するまでもないし、今回のメンバー中では抜けている。問題があるとしたら脚質とコンディション。どうしても取りこぼしは出る脚質だし、ドバイ帰りのリスクというのはファンのイメージより大きい。この馬に限らず、ドバイから帰ってきた馬が夏競馬までに出走するケースというのは、状態面を少し気にしておきたい。

 今回は脚質的に捌きや進路のリスクを抱える人気馬が多く、キングズガードもその1頭。ただこの馬は脚質を考えるとかなり安定している。昨年このレースで3着したあと、大敗したのはフェブラリーSだけ。3連系の馬券では買い目中に入れる必要がある馬だ。

 ベストマッチョは出世率の高い「ノーザンファーム系マル外」で、しかも馬場オーナーの勝負服だと特に走っているのはご存じのとおり。その意味で期待度は高いのだが、オープン・重賞を3回走って2回は大敗、それでいて今回も上位人気というのは配当妙味の点で少しひっかかる。

 イーデンホールはこのレースで良いパターンの「前走オープン特別で上位人気」(前走着順も良いにこしたことはないが、人気になるレベルの馬であることが重要)。しかもレース間隔に余裕があるのもプラス材料。カフジテイクやキングズガードよりは積極的に仕掛けられそうだし、中穴狙いの人にすすめやすい馬だ。

 アキトクレッセントは、荻野極騎手とのコンビが機能している印象。自在性のある馬で今回どんな戦法で来るか分からないが、人気どころに差し・追い込みタイプが多いので、前に構えたほうが良いのではないだろうか。その場合人気追い込み勢が差し遅れるシナリオで穴寄りの組み合わせを買うのが良い。

 ブライトラインは56キロで出られるし、川田騎手とのコンビは3,2,2着なのもプラス材料。中団くらいの競馬になりそうで、前寄りの馬から軸を選ぶ場合でも後ろ寄りから選ぶ場合でも、ヒモに入れる必要がありそうだ。

 トウケイタイガーは普通のカク地とは違うレベルの実績を誇る1頭。ただかきつばた記念は52キロだったし、コース形態を生かして逃げ切るような競馬が中京でもできるかどうか。まあ人気にはならないわけだし、前残りシナリオで買う人は買い目に入れておくのがよいだろう。

 取捨が難しく、△あたりかなと思っているのがメイショウウタゲ。1400mへの対応が問題で普通なら嫌うのだが、プリサイスエンド産駒とこのコースの相性は良い。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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