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中京記念は“急坂コース”への適性や馬格に注目

  • 2017年07月22日(土) 20時00分


 前回7月16日が11万7940円、前々回7月9日が2万2880円と、ここ2週のWIN5はいずれも低額配当決着でした。通常の式別と変わらないくらいの点数で的中できれば悪くないのかもしれませんが、WIN5らしさとは程遠い水準の金額ですし、実際に大きく儲かった方はほとんどいないでしょう。

 そもそも、低額配当=上位人気馬ばかりの組番は過剰に買われてしまいがち。単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は、7月16日が約10万円、7月9日が約1万6千円だったのです。どちらも実際の配当はこの数字をわずかに上回っただけ。買うごとに控除率の影響を受ける単勝と違い、WIN5の控除率は5レースまとめて30%なのですから、前出の配当理論値を大きく上回ってくれなければWIN5で当てる意味がありません。配当に旨みがないのであれば、レースやその数を選べる単勝の方が良いに決まっていますからね。わざわざ低額配当の目を避ける必要はありませんが、低額配当狙いの予想になってしまわないよう注意しましょう。

 明日7月23日のWIN5は総出走頭数が69頭、総組み合わせ数が40万3200通り(土曜16時現在)。前回7月16日と同様に、1〜4レース目が多頭数、5レース目が極端な少頭数という構成になりました。

◆函館2歳ステークスは人気薄の2頭に期待したい

 1レース目は3歳以上1000万下の尾頭橋特別(中京10R)。降級初戦のタガノヴィッターあたりが注目を集めそうです。

 2レース目は3歳以上1000万下の横手特別(福島10R)。善戦が続いているクラシコや、4歳のエイシンビジョンらが上位人気グループを形成すると思います。

 3レース目は2歳GIIIの函館2歳ステークス(函館11R)。土曜16時の時点ではカシアスやナンヨープランタンに支持が集まっており、アリア、ベイビーキャズあたりが続いていました。

 4レース目は3歳以上GIII、ハンデキャップ競走の中京記念(中京11R)。こちらは土曜16時の時点だとブラックムーン、グランシルクが人気の中心です。

 5レース目は3歳以上オープンの福島テレビオープン(福島11R)。比較の難しいメンバー構成ですが、ダノンメジャー、マイネルハニー、マウントロブソンあたりが支持を集めるでしょう。

[伊吹式WIN5ランキング 2017年07月23日版]

1位 福島11R 3.マイネルハニー
2位 中京11R 15.ブラックムーン
3位 福島10R 13.クラシコ
4位 中京10R 4.タガノヴィッター
5位 函館11R 4.パッセ
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 函館11R 3.デルマキセキ
7位 函館11R 7.アリア
8位 中京10R 13.アードラー
9位 福島10R 4.エイシンビジョン
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 中京11R 6.グランシルク
11位 福島11R 7.マウントロブソン
12位 函館11R 13.スズカマンサク
13位 中京10R 10.タガノグロリオーサ
14位 福島10R 7.ケルフロイデ
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 中京11R 5.ピークトラム
16位 福島11R 1.ダノンメジャー
17位 函館11R 1.サンダベンポート
18位 函館11R 8.ウインジェルベーラ
19位 中京10R 7.エルフィンコーブ
20位 中京10R 15.クリノシャンボール
21位 中京10R 16.オンリーワンスター
22位 福島10R 1.ディアコンチェルト
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 福島10R 9.ブレスアロット
24位 中京11R 3.ウインガニオン
25位 中京11R 16.サンライズメジャー
26位 福島11R 4.ショウナンバッハ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 3レース目の函館2歳ステークス(函館11R)は芝のレースに対する適性や先行力の高さがポイント。「“JRA、かつ芝、かつ4コーナー通過順が3番手以内だったレース”において優勝経験がない馬」は2012年以降[0-1-0-28]と信頼できません。また「出走数が2戦以上だった馬」も2012年以降[0-2-0-27]。そして、2012年以降の優勝馬5頭は、いずれも生月日が4月上旬以前でした。絞り込みづらいメンバー構成ですが、生月日が早いデルマキセキ、パッセあたりは人気薄ながらも面白い存在だと思います。

 4レース目の中京記念(中京11R)はゴール前の直線に急坂があるコースへの適性を重視したい一戦。「“中山芝か中京芝か阪神芝、かつ1600万下から上のクラスのレース”において優勝経験がない馬」は2013年以降[0-0-1-22]なので評価を下げるべきでしょう。なお「前走の馬体重が490kg未満だった馬」も2013年以降[0-1-1-29]と優勝例なし。さらに「前走が“JRAの重賞かオープン特別”、かつ前走の着順が1着だった馬」を除くと、「“JRAのGIかGII”において3着以内となった経験がない馬」も2013年以降[0-1-0-27]と期待を裏切りがちです。注目はやはりグランシルク、ブラックムーンの2頭。過去のレース展開を考えると、差し馬である点も強調できます。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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