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恋のサマーダッシュ。ピッツァのクイーンS。

  • 2017年07月27日(木) 12時00分


恋と肝試しの闘いは、またしても肝試しに軍配が上がった。中京記念の話だ。恋はワンアンドオンリー、肝試しは結果的にウインガニオンとマイネルアウラートだった。「夏を制する者だけが恋を制する」というT.M.Revolutionというか西川貴教に触発されて、夏競馬を制する者だけが恋を制するを掲げて「恋」に注目してるけど、今回も恋は負けて、オバケラインにいたウインガニオンが1着だった。

おっと、こう書くとまたしてもしてやられた感じだけど、今回は最後の最後にうっちゃりに成功して、なんとか馬券を引っかけることに成功した。そう、最後の最後に恋に見切りをつけて、オバケに身を投じてしまったのだ。

何度も書くけど、ほんとうに夏のオッズは乱高下が激しい。
そしてオバケポイントの磁力も強い。馬券になる馬はオバケポイントへと自ら近づいていく。もはやオバケあるあるだ。

中京記念も圧巻のあるあるだった。

中京記念のオバケポイントは10.0倍の前後にいる馬だった。つまり10.0倍のラインがオバケラインというわけだ。

前日最終〜締切10分くらい前までのオバケライン上にはワンアンドオンリーが鎮座していた。
自分的には恋と肝試しの接近遭遇ということで、もはやあれこれ思考する必要のない感じだった。正直なところ、少し人気になりすぎているかな? ちょっと怖いな、とは思ったけれど、その場所にいたら逃れられない。というわけで覚悟を決めて、馬券購入をスタンバイしていた。

実際、神田川と鴨川を地下で結ぶ秘密の寄合所でも締切約10分前にワンアンドオンリー、マイネルアウラート、アスカビレンらが、その場所にいそうと判定をくだし、この3頭とグランシルク、ブラックムーン、グァンチャーレを絡めることにした。

しかし、馬券購入の段階になると、10.0倍の様相は変わっていた。締切2分前、その場所にいたのはウインガニオンとマイネルアウラートだった。

マイネルアウラートは想定どおりだったけれど、ウインガニオンは想定外だった。それまで8倍台〜9倍台の4人気だったのに、ほんの数分でアスカビレンに4人気の座を奪われていた。つまり、こんな感じだ。

15時24分(締切9分前)
ウインガニオン   8.8
ワンアンドオンリー 9.8
----10.0-----
アスカビレン    10.2
マイネルアウラート 10.5

これを見ると、10.0の上下にいるのはワンアンドオンリー、アスカビレン、マイネルアウラートの3頭の内2頭だと推測できる。しかし、サマーオッズは油断できなかった。

15時29分(締切4分前)
ウインガニオン   9.1
アスカビレン    9.2
----10.0-----
ワンアンドオンリー 10.4
マイネルアウラート 10.6

15時35分確定
アスカビレン    8.9
ウインガニオン   9.0
----10.0-----
マイネルアウラート 10.6
ワンアンドオンリー 11.5

締切2分くらい前、つまり15時31分くらいに馬券購入しようとスマホを開いたら、ウインガニオンがそこにいて、ワンアンドオンリーはオバケ圏外にいた(JRAのスマホ投票だと単オッズが常に表示される)。

15時29分から15時31分の2分間で、アスカビレンがグググっと評価され、ワンアンドオンリーがズズズっと評価を下げたということだ。で、いつの間にかウインガニオンとマイネルアウラートが好走ラインの10.0の上下にいたというわけだ。

もちろんそれを見て、すぐさまウインガニオンとマイネルアウラートからの馬券に変更して、ことなきを得たけれど、もし締切4分前に馬券購入しようとしていたら、ウインガニオンの馬券は買えなかったはずで、改めてサマーオッズの肝試しっぷりに怖いなぁ〜怖いなぁ〜と震えたのだった。

中京競馬場が改修されて、中京記念がこの時期に移って6年。ずっとオバケラインの馬が1頭は好走している。来年も肝試しに参加できそうでよかった、よかった。制限時間いっぱいまで粘らないといけないのは怖いけど、それこそが肝試しだ。そこを楽しむのも悪くない。

函館記念、中京記念と今年もオバケポイントの馬がちゃんと走っている。こうなると、今週のアイビスサマーダッシュ、クイーンSにも期待したくなるけど、クイーンSはピッツァ&サンドイッチレースだから、オバケを期待するならサマーダッシュしかない。

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サマーダッシュの肝試し
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アイビスサマーダッシュの肝試しポイントは

「5人気に近い単8倍台」(8倍台がいなければ7倍台を見る)。

中京記念が単10.0倍の境界線の攻防だとしたら、アイビスサマーダッシュは5人気と単8倍台のつばぜり合いとも言える。

以下は、過去のつばぜり合いだ。

10年
3人気 8.5 2着 
(5人気に一番近い、ただ1頭の8倍台の馬が来た)

11年
4人気 8.4
5人気 8.7 2着 
(5人気の8倍台の馬が2着)

12年
4人気 7.8 3着
5人気 7.9 2着 
6人気 9.5
(8倍台がいない場合は7倍台を見る。5人気の7.9倍が2着。ついでに7.8倍の4人気も3着)

13年
2人気 8.0
3人気 8.6 2着 
(5人気に近いのは3人気の方)

14年
5人気 8.0 2着 
6人気 8.5
(5人気の8倍台が2着)

15年
4人気 7.7 3着 
5人気 9.8
(8倍台がいない場合は7倍台を見る。8倍台、7倍台の中で5人気に近い馬を優先するから4人気が該当)

10年から15年の6年間、ずっとオバケ該当馬が2着か3着していた。
しかし、去年は該当馬が現れなかった。


16年
1人気 ベルカント    2.4
2人気 ネロ       3.0
3人気 プリンセスムーン 4.8
4人気 アットウィル   9.3

8倍台〜7倍台の馬がいなかった。つまり例年いる場所にオバケが隠れてなかった。
で、どうなったかというと、人気どおりのワン・ツー・スリー! フォー!

1着 1人気
2着 2人気
3着 3人気
4着 4人気

過去16回で初めてのきれいな結末だった。オバケがいないのも納得だ。
しかもそれは週中からある程度予測もできていた。

以下は去年の週中の予想オッズだ。

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1人気 ベルカント    2.4
2人気 ネロ       3.0
3人気 プリンセスムーン 4.3
4人気 アットウィル   11.0
5人気 アースソニック  13.3

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実オッズと酷似していた。で、こんなことを書いた。

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予想からでは見えない。見えてこない!
8倍台も7倍台もいないからだ。

実オッズでは毎年8倍台、7倍台の馬はいるから、そこはお楽しみとしてとっておけばいいけれど、もし、実オッズでも同じような感じで7倍台、8倍台に馬がいなかったら…………ひぃ〜こわい〜〜!

例年と違うということは例年と違う結果が出る可能性もあるということだ。
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例年とは違う答えは、1・2・3人気のワンツースリーだったというわけだ。

では、今年はどうか?

1人気 フィドゥーシア   2.6
2人気 ネロ        3.1
3人気 アクティブミノル  6.5
4人気 レッドラウダ    11.2
5人気 プレイズエターナル 12.3

単7倍台、8倍台がいない!
ひぃ〜〜こわい〜〜!!

一応、アクティブミノルが7倍台に突入するかもしれないけれど、さらに人気を上げて来たら、そして、レッドラウダ、プレイズエターナルも予想どおりの場所に居座ったら、こわいな〜こわいな〜〜。

サマーオッズは乱高下が激しいから、そこに期待したいけど、このままだとしたら、今年もオバケは除霊、ゴーストバスターされてしまったということになる。

だとしたら、今度こそ「恋」の出番だ!
あ〜週末の実オッズが楽しみだ。

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サマーダッシュ・注目馬
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肝試し・5人気に近い単8倍台、いない場合は7倍台の馬

恋・ナリタスターワン

ナリタスターワンは予想12人気。鞍上は柴田の善さん。

前走のCBC賞は15人気ながら6着に好走した。ここで3人気が予想されるCBC賞3着のアクティブミノルとはタイム差なしだった。初の直線1000競馬で、実はこの条件だったってことにならないか? 父ショウナンカンプだし少しは期待してもいいような気がする。

ところで、この10年のアイビスサマーダッシュで、3回馬券になっているのは柴田の善さんしかいない。しかもみんな例外のおまけつきだ。

10年 マルブツイースター 2枠3番 16人気3着
11年 アポロフェニックス 7枠13番 11人気3着
14年 セイコーライコウ  2枠2番 1人気1着

7歳で馬券になったのはセイコーライコウだけだ。例外!
16人気で馬券になったのもマルブツイースターだけだ。例外!
10人気以下で2回馬券に絡んでいるのも善さんだけだし、2枠で2回馬券になっているのも善さんだけだ。

去年も同じように予想12人気だった善さん騎乗のサトノデプロマットに期待したけど、実オッズでは7人気になって、13着(最下位)に惨敗した。今年はこのままの人気で例外走をして欲しい。

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クイーンS・注目馬
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1・2人気を軸にして、具を上にのせるか(ピッツァ)、具を下に敷くか(人気馬と挟んでサンドイッチ)。

去年は1人気のシャルールが2着して、1着に9人気のマコトブリジャールが来たのでピッツァだった。

1着 マコトブリジャール 9人気
2着 シャルール     1人気

一昨年もピッツァだった。

1着 メイショウスザンナ 7人気
2着 レッドリヴェール  1人気

3年前はサンドイッチだった。

1着 キャトルフィーユ 2人気
2着 アロマティコ   6人気
3着 スマートレイアー 1人気

今年は1・2人気が強力そうで、ピッツァというより、サンドイッチにも思えるけれど、アエロリットが差す競馬を試せば、アドマイヤリードとともに踏み遅れて、2着3着もないとはいえない。

というわけで、トッピングは、トーセンビクトリーをメインに、ヤマカツグレース、クロコスミア、ノットフォーマルらにしようかと思っている。

ベストポジショニストの福永騎手が3年前にキャトルフィーユで1着したときと同じように先行して抜け出す絵を描いてみた。

ちなみにキャトルフィーユには約2年ぶりの騎乗だった。今回はテン乗り。キャトルフィーユもトーセンビクトリーも角居厩舎。乗り替りも含めて勝算あっての参戦と思いたい。

メインより手応えありと先週書いた、夏の自由研究「最終レース」は先週も頑張れた。先週は土日の中京の最終を買って、日曜の最終の3連複が取れた。中京の日曜の芝は内の馬が好走していたので、内の馬を重視したら簡単に当たってしまった。最終だけやっていた方が回収率は上がりそうだ。最終だけ買うなんて自分には無理だけど(参考文献は「回収率を決める最終レース 一撃とひらめきの教科書」です)。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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