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温泉と競馬を目当てにぜひ新潟へ

  • 2017年07月29日(土) 12時00分


◆私が毎年の楽しみにしている温泉をご案内します!

 夏競馬のシーズンは中盤戦に突入。われわれの出張先も福島から新潟へ移ります。以前は8週間、時には12週間続いたこともあるこの時期の新潟競馬ですが、最近は6週間というのが定着しちゃったようです。

 どうして「しちゃった」なんていう書き方をしたかというと、新潟は、その周辺に手軽に行ける日帰り温泉施設や立ち寄り入浴可能な温泉旅館が多く、6週間では回りきれないから。そこで今回は、私が毎年の楽しみにしている温泉をいくつかご案内しましょう。

 まずは新津・秋葉温泉の「花水」。磐越西線東新津駅の目の前にある日帰り温泉施設です。ここは、ヨーロッパのスパをイメージして作られたそうで、もちろん、レストランやカフェ、ボディトリートメントのコーナーも併設されています。温泉は化石海水というものを主成分にしていて、ほのかに油っぽいにおいがします(かつてはこのあたりで石油が採掘されていたとのこと)。だからといってベトベトするようなことはありませんのでご安心を。ちょっとしたリゾート気分を味わえる、女性にもオススメの温泉です。

 続いては、月岡温泉(羽越線、白新線新発田駅または白新線豊栄駅からバス)の「浪花屋旅館」。家族経営の民宿みたいな旅館で、設備はいささか古びています。月岡にはもっと近代的で大きな旅館もあるのですが、私はここの風呂が大好き。ふだん使われている男性用の風呂は、2人で浸かればもう満杯というコンパクトサイズながら、かなり熱めの源泉が常に掛け流しされています。先の「花水」よりも強い油臭がする上、黒い湯の花も漂っている温泉は、いかにも効きそうな感じ。“暖まり感”はハンパじゃありません。昼に入っても夜までポカポカです。

 次は、湯田上温泉の「ごまどう湯っ多里館」(信越線田上駅から徒歩約15分)。小高い山の中腹にある日帰り温泉施設で、天気がいい日は浴室から新潟平野と弥彦山を一望できます。新潟近辺でこれほど眺めのいい温泉施設はなかなかありません。浴場のスペースも広く、名前どおり“ゆったり”できるいい温泉です。

 そしてもう1軒は、岩室温泉の町外れにある「多宝温泉・だいろの湯」(弥彦線弥彦駅または越後線岩室駅からタクシー)。こちらの名物は、約50畳分もある広々とした大庭園露天風呂(屋根付き)です。大きさだけじゃなく、お湯の濃さも圧倒的。「県下有数の硫黄量を誇る」とのことで、臭いはかなり強く、底に溜まった成分が付着して足の裏やお尻は黒く染まります(害はなく、洗えば取れます)。「どうだ!」と言わんばかりの力強い温泉。一度行ったら間違いなくハマっちゃいますよ。

 ほかにもまだまだ、魅力的な温泉がそう遠くないところに点在する新潟。以前のように夏競馬を8週間開催に戻してくれるといいんですけどね。みなさんもぜひ温泉と競馬を目当てに新潟へお越しください!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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