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牝系ファミリーの伝える成長力は疑いなし/新潟日報賞

  • 2017年08月11日(金) 18時00分


◆外枠のほうが有利に展開することも珍しくない

 今週は出走希望馬がかなり多く、土日合わせた24レース中、新潟では16R、札幌では12R、小倉では9Rでフルゲートオーバーの除外馬が出た。

「3週+3週」の6週間開催になり、下級条件を中心にできれば3回くらい出走したい馬にとって、番組も関係するが、一番休んでいられないのが3週目ということか。残りは3週。たしかにこのあともう1回、中1週か、中2週で出走できるが、今週は旧盆の交通大渋滞が予想され、人馬ともに移動はやさしくない。

 新潟の芝1400mは特殊なコース。スタンドから見て右手の奥深いポケットからスタートし、ワンターンの3コーナー入り口まで、だいたいレースの半分近く一直線がつづいている。

 フルゲート18頭立てでも、外枠の各馬にコースロスはほとんどなく、むしろ揉まれないだけ外枠のほうが有利に展開することも珍しくない。

 17番ビップライブリー(父ダイワメジャー)から入る。昨年の12月から6戦連続して1400mだけに出走し、成績【2-3-1-0】。

 それも、目下4戦連続して1600万条件であり、成績は「2、2、1、3着」。3着の前回は「鼻、頭」差の同タイムなので、ほとんど崩れていない。中に「1分19秒台」の記録が2回もあり、その19秒台の4走前に首だけ負けたトーセンデュークは、日曜の関屋記念で伏兵中の伏兵とされている。

 上のダノンヨーヨーは38戦【6-4-2-26】のタフなスピード型だった。母フローラルグリーンの半兄はやっぱりタフだった菊花賞馬ナリタトップロード。その2頭の半姉ペイパーレインには、これもしたたかに走り続けた産駒マツリダゴッホがいる。牝系ファミリーの伝える成長力は疑いなし。まだ13戦4勝のビップライブリーはたちまちオープン入りし、さらにパワーアップするはずである。

 2走前に同タイム接戦のネオスターダムと、今回の動きはいつにも増して抜群によかったマリオーロが相手本線。伏兵はなぜか少なく、穴馬なら内のメイショウメイゲツ(江田照男騎手)か。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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